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【WBC中国戦】零封&決勝打の大谷翔平の次へつながるファインプレーを上原浩治が解説

上原浩治元メジャーリーガー
(写真:CTK Photo/アフロ)

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表は9日、初戦の中国戦を8対1で快勝した。投打で活躍した大谷翔平選手(エンゼルス)と1番打者の役割に徹したヌートバー選手(カージナルス)が私の中での「あっぱれ!」だった。

 まずは先発の大谷投手。無失点の内容とともに4回まで投げたことが大きい。中国打線が早打ちだったこともあるが、球数制限に惑わされず本来の投球でイニングを食ったように見えた。2番手の戸郷翔征投手(巨人)と2人で7回を投げた展開は理想だった。打撃では、左中間への2点二塁打は、相手が勝負してくれたことも幸運だったとはいえ、勝負強さと存在感が光った。

 ヌートバー選手は「走・攻・守」での活躍だった。一回は初球から中前打を放って、先制のホームを踏んだ。国際大会では初対戦の投手ばかり。じっくり見るよりは、好球必打がセオリーとみる。東京ドームでの開幕戦の第1打席の初球。その状況で結果を残せるのは、メジャーでレギュラーを張る実力を証明したともいえる。相手の失策を呼び込むような全力疾走は普段からやっていないといきなりはできない。あの姿勢は日本の野球少年にもぜひともまねてほしい。守備でも好捕し、盗塁も決めて日本に勢いをもたらした。

 「メジャー組」の2人がけん引した印象が強かった初戦の白星。日本球界の選手たちには、自分たちも負けていないという気持ちでグラウンドに立ってほしい。「大谷選手よりも活躍してやる」くらいの気概を持ってプレーすればいいと思った。

元メジャーリーガー

1975年4月3日生まれ。大阪府出身。98年、ドラフト1位で読売ジャイアンツに入団。1年目に20勝4敗で最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率の投手4冠、新人王と沢村賞も受賞。06年にはWBC日本代表に選ばれ初代王者に貢献。08年にボルチモア・オリオールズでメジャー挑戦。ボストン・レッドソックス時代の13年にはクローザーとしてワールドシリーズ制覇、リーグチャンピオンシップMVP。18年、10年ぶりに日本球界に復帰するも翌19年5月に現役引退。YouTube「上原浩治の雑談魂」https://www.youtube.com/channel/UCGynN2H7DcNjpN7Qng4dZmg

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