利根川水系8ダムの貯水量は約2か月ぶりに2億トンを回復、水不足は一息つく
ほぼ2か月ぶりに2億トンの大台を回復へ
今夏の首都圏の水がめ(利根川水系8ダム)は、冬の降雪量が少なかったことや暖冬により早めに融雪が進んだこと、また5月の高温少雨の影響などにより、6月以降、過去最も少ない(同期比)貯水量で推移し、深刻な水不足が心配されました。
しかし、6月中旬以降は、梅雨前線や雷雨の影響で、横ばい~微増の状態で推移し、ここ数日の大雨により、ほぼ2か月ぶりに2億トンの大台を回復しました。
水源地帯で100~200ミリの大雨
2億トンといういのは利根川水系で10%の取水制限を行うかどうかの重要な目安とも言える貯水量で、この2億トンを回復した意義は大きいと言えます。
ただ裏を返せば、まだ2億トンを回復したばかりの少ない貯水量とも言え、しかもまだ時期が8月上旬ということを考えると、これから1か月ほどは盛夏が続く可能性もあります。
このため、取水制限を解除したり、手放しで水不足が解消したと言えるほどの回復ぶりではありません。
過去の例から、取水制限が完全に解除される(水不足解消)には、2億トンを数千万トン上回るか、あるいはこのままの貯水量を維持しつつ盛夏を終え、9月に入った時などが考えられます。
6月~7月にかけて騒がれた深刻な状況は一応脱した感はありますが、水不足が完全に解消するまでは、いつも以上の節水を心がける必要がありそうです。
参考、国土交通省関東地方整備局