なんだかんだこれまで京都市内を中心にたくさんのお店を回ってきましたが、やっぱり心に残っているお店ってあるんですよね。味なのか、お店の方なのか、全体の雰囲気なのか、とにかくどこかにグッとくる魅力を感じるお店ってあるんです。今回はそんな風に、永らく記憶に残りそうなエエお店ですよ。早速どうぞ。

こちらが「はまや」さんの店構え。住宅街の中にありまして、町並みにしっくりと馴染んでおりました。最寄り駅は地下鉄東野駅ですね。西へ約2km、徒歩30分ほどなので、お散歩がてらにどうぞ。車で行きたい〜という方もご安心ください。お店から少し東へ行ったあたりに60分100円というお安いコインパーキングがありましたので、そちらでいかがでしょうか。

ショーケースを見てみましょう。食品サンプルはなく、お人形ととっくりがズラリと並んでおります。香川の釜揚げうどんの名店に行ったとき、こんなとっくりにお出汁が入ってきたわね〜などと懐かしんでおりましたら、ショーケースで雨宿りしてるかのようなタヌキさんと目が合って、にっこり。

店内はこんな感じ。ちょいとわかりずらいですが、写真右側が入り口になってまして、ここは入ってすぐ左手のテーブル。店奥にはテーブルが3つ？ ４つ？ 並べられてました。

入り口からすぐにはこんなふうに浄水器も設置されておりましたよ。席につくと、まずご主人がお茶を持って来てくださって、そのあとしばらくして奥様がオーダーを取りに来てくださいました。うむ、すでにほっこり度爆上がりです。

メニューいってみましょう。「めん類」「丼物」「冷し物」「定食」「一品」「のみ物」の各ジャンルに魅惑の商品が並んでおります。そして注目は、商品が並んだ下のスペース。左ページには「当店のそば、うどん、だし、天ぷらはすべて自家製です」とメッセージがありますでしょ。防腐剤は使用していないとも。どちらもうれしいこだわりじゃありませんか。そんで右ページには「そば、うどん、そうめん}代もできます」と。……これって「そばでもうどんでもそうめんでもできますよ」ってことなんでしょうか。誰か行って聞いてみて！

んで、今回お願いしたのは「だし巻定食」850円です。もう運ばれてきた瞬間、「当た〜り〜！」と鐘やら太鼓やら笛やらが鳴り響きそうなこの見た目。いや〜正しい食堂の定食の姿がここにありますわね、フガフガ！ と興奮気味でございます。あ、ちなみにオーダー時にうどんor蕎麦を聞いていただけました。

お蕎麦はこんな感じ。茹で加減はちょうどいい具合。1本ずつの存在感を口の中で感じられつつ、なめらかな喉越しです。鰹＆昆布のおいしい出汁との絡みも良好で、無心にズズズーッとすすってしまうおいしさ！ 嗚呼ほっこり。

んで、個人的にあまりお店で「きつね」は食べないのですが、甘めに味付けされたお揚げは厚みしっかりで食べごたえあり。お出汁もたっぷりと含んでまして、一口食べると「じゅっじゅわ〜」とお口の中が大洪水。うーんうまい！

そんでもってだし巻よ！ エッジがしっかり立ってますが、固いなんてことはなく。フワッとした食感ながら、しっかり整ってるっていうんでしょうか。上品な味付けで、このままはもちろん、添えられた大根おろしに醤油をタラリ、いっしょにガブーッもオススメです。ご飯が足りーん！

大満足のランチをいただけた「はまや」さん。店内には今年1月から原材料高騰に伴う価格改定の貼り紙がありまして「それでも安いですよ！」と心で叫びつつメニューを見てたら、丼につけられる小うどんor小そばは50円、そば、うどん、丼の大盛りは100円、それぞれ値下げされてる（メニュー写真見てみてね）じゃないですか！ 「こ、これは一体！？」と奥様にお聞きしてみたところ、「ちょっと高いかなって」と少しはにかみつつ、お答えくださいました。ここからは私の完全な憶測ですが……仕方なく価格を上げることになった、しかしそれだけではお客さんに悪い、どこか少しでも下げられないか……とお考えになったのでは！ いや、完全に憶測ですよ。でもいずれにせよ、お客さんにしたらうれしすぎるサービスですよね。御料理にほっこりしてた上に、このことでさらにほっこりさせていただいた次第。個人的名店認定確定なので、また必ず行かせていただきます！