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日本代表復帰のツイ ヘンドリック。ニュージーランド代表戦に「自信満々で」。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
世界選抜戦はナンバーエイトとして活躍(写真:アフロ)

 世界ランク11位のラグビー日本代表は、11月3日、東京・味の素スタジアムで同1位のオールブラックスことニュージーランド代表と戦う。2017年6月以来代表復帰のツイ ヘンドリックが、抱負を語った。

 ニュージーランド出身のツイは、帝京大学、パナソニックを経て現在はサントリーに在籍。2015、16、17年はオーストラリアのレッズの一員として国際リーグのスーパーラグビーでも活躍した。ポジションはフランカーかナンバーエイト。身長189センチ、体重108キロの体躯で、鋭い走りとボール争奪局面での激しさを持ち味としてきた。

 2014年には日本国籍を取得。日本代表には2012年から加わり、2015年のワールドカップイングランド大会で歴史的3勝を挙げた。オールブラックスとは2013年11月2日に対戦済み(東京・秩父宮ラグビー場で対戦した際は6-54で敗戦)。もっとも2017年秋以降、ナショナルチームからの声はかからなかった。

 ワールドカップ日本大会まで1年を切ったいま、30歳の経験者は再定着を目指している。

 以下、共同取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――日本代表復帰。いかがですか。

「嬉しかったです。またこのジャージィを着られて光栄に思っています。9月の和歌山キャンプ(復帰後初の候補合宿)でもジェイミーと話をして、ハードワークが求められることは覚悟していました。ハードワークをしないと、自分の立場もないと思っていました。機会を掴むため、ハードワークに挑んでいました」

――2015年までのジョーンズ体制と2016年秋以降のジョセフ体制では、プレースタイルや戦術が異なります。すぐにフィットできましたか。

「戦術もゲームプランも全く違います。ただ、全体的なジャパンラグビーという意味での違いはないです。それはハードワーク、速い展開です。この数週間、それができるよう懸命に頑張ってきました。見ていてわくわくする、皆を喜ばせるラグビーができると思います」

――2017年6月を最後に離れていた代表チームを、どんな気持ちで見ていましたか。

「(少々、言葉を詰まらせ)今年6月はニュージーランドにいました。やはり、気持ち的にはジャパンでプレーするのが恋しい、戻りたいという感情になりました。だから非常に、戻れて嬉しく思っています」

――ジョセフからは何を評価されたのですか。

「トップリーグの試合を見てもらっていて、そこが判断基準になったと思います。ただ、『トップリーグはインターナショナルレベルに比べると20パーセントくらい劣る。インターナショナルレベルのゲームをするには、より、上げないといけない』とも言われました」

――最後に、オールブラックス戦への意気込みをお願いします。ツイ選手にとっては2013年11月以来の対戦です。

「私には2回目になります。皆にとって素晴らしい機会。前の試合(10月26日の世界選抜戦。大阪・東大阪市花園ラグビー場で28-31と敗戦)はきっちりレビューし、課題も反省も取り出しています。よかった点も見出しています。次は自信を持って挑めると思います。

 チームは準備万端。自信満々で入れると思います。前回対戦時はエディー・ジョーンズ前ヘッドコーチが(軽い脳梗塞で)入院していましたが、今回は全コーチとも健在。フル体制で挑めます!」

 試合のメンバー発表は11月1日となりそうななか、この日までの練習では主に主力組へ入っている。王国相手に持ち味を発揮したい。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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