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Uターンしてくる台風14号と秋雨前線で3連休にかけ大雨に…「警報級」の地域は?:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
20日9時の予想天気図(気象庁より)。北日本に前線がかかり、前線付近に熱帯低気圧

20日は北日本から北陸にかけて低気圧や前線の活発な雨雲がかかり、特に秋田・山形・新潟など日本海側で雨の量が多くなりそうです。

そして18日に沖縄付近を通過した台風14号、これまで西よりに進んでいたのが、今後は熱帯低気圧に変わりながらUターンして東よりに進む見通し。
この熱帯低気圧は次第に秋雨前線と一体化しながら3連休にかけて大雨をもたらすおそれがあります。

「警報級」の大雨になる地域も含めて、気象予報士が解説します。

20日は日本海側で前線の雨、太平洋側は天気急変のおそれ続く

20日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成。
20日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成。

20日は前線が日本海から新潟~東北南部付近にかかり、21日から始まる連休にかけて各地に大雨をもたらしそうです。
目先、20~21日秋田・山形・新潟24時間で100ミリを超えて記録的な雨となるおそれがあります。

一方、前線の南側に入る関東~九州は晴れ間がありますが、局地的には雷雨のおそれが続きます。
猛暑も続き、 18日と19日にそれぞれ史上もっとも遅い猛暑日を更新した東京と名古屋でも35度以上の猛暑日が予想されているほか、西日本は37度まで上がるところもあって、この時期としては記録的な高温となりそうです。

なお、北海道では午後になると寒気が入り、標高の高い山では雪の可能性も。前線の南北で季節が分かれる一日になりそうです。

3連休は秋雨前線がゆっくり南下、広範囲で大雨警戒

(左)21日と(右)22日の「警報級の可能性」(早期注意情報)。気象庁が大雨警報を出す可能性があるとしている地域のうち、可能性が特に高いところが赤、次に高いところがピンク色になっている。
(左)21日と(右)22日の「警報級の可能性」(早期注意情報)。気象庁が大雨警報を出す可能性があるとしている地域のうち、可能性が特に高いところが赤、次に高いところがピンク色になっている。

前線は21日(土)~23日(月・振休)の3連休の間、ゆっくりと南下する見通しです。
21日(土)の段階で警報級の大雨が予想されているのは東北や北陸、それに中国地方~九州北部で、関東~近畿ではまだ日ざしもあり、この21日まではまだ猛暑日になるところがありそうです。

22日(日)には前線が西~東日本まで南下し、台風14号から変わる低気圧も西日本に近づいて、日本海側を中心に広範囲で大雨のおそれが。東北南部~九州の広範囲で大雨警報を出す可能性があると気象庁が情報を出しています。

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

23日(月・振休)になると前線は本州よりも南まで南下し、西~東日本もようやく、これまでの異常な暑さからは解放されそうです。
ただし依然として30度を超えるところがある予想で、今年は22日に秋分を迎えますが、なかなか「秋らしい」と言える陽気になるにはまだ時間がかかりそうです。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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