Yahoo!ニュース

「不安症」になりやすい人の性格傾向とは?不安を軽減させる「マインドフルネス」について解説

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

「不安」とは一般に漠然とした不安定な気分のことを指します。

何となく良くないこと、危険なことが起こりそうだという予感がして落ち着かず、不快感や緊張感などが生じます。

身体的には緊張性の頭痛や、自律神経の過活動によるめまいや動悸、口の渇き、発汗などつらい症状が伴うこともあります。

このような症状や不安感情が続く場合には「不安症」と診断されることもあり、生活の質を著しく低下させてしまわないためにも、適切な治療を受けることが必要になります。

今回の内容では、不安症になりやすい人の特徴と不安のあらわれ方、マインドフルネスについて解説したいと思います。

不安症になりやすい性格傾向とは?

不安症を発症する原因は「環境」「遺伝」「性格」など、複数の要因が影響し発症すると考えられています。

特に性格傾向においては、簡単に変えることが難しいため、捉え方や考え方を柔軟に変えていく方向でトレーニングしたりする必要があります。

では、主にどのような性格傾向の人が不安症を発症しやすいのでしょうか?

・HSP気質を持つ人

HSP気質を持つ方はさまざまな刺激に対して敏感だったり、物事を深く考えたりする傾向があるため、不安を感じやすい傾向があります。

・こだわりが強い人

小さなことでもこだわり、気になって仕方がないという人は、四六時中、こだわりが頭から離れず、ストレスを溜めやすい傾向があります。

・人の感情に敏感な人

人の感情や評価が気になるという方は、案外多いのではないでしょうか?

「人がどう思っているのか?」ばかりを考え過ぎて、不安ばかりが膨らんでしまうという方は、不安症を発症しやすい傾向にあります。

・先のことばかり考えている人

まだ起こってもいない将来について、あれこれと考え「良くないことが起こりそう」「もし、大変なことが起こったら…」とネガティブなことばかり考えている場合は、心身ともにストレスが溜まりやすく不安症を発症しやすい状態だと言えます。

不安はどのような形であらわれる?

不安はさまざまな形であらわれることがあります。

不安をしっかり自覚する場合もあれば、自分では気づかない内にとらわれてしまっている場合もあります。

では、具体的にどのような形で不安はあらわれるものなのでしょうか?

・身体的な症状としてあらわれる場合

たとえば、初対面の人と話をする時に不安を感じやすい人、いわゆる人見知りの人の中には、そのような場面に直面する度に「ドキドキする」「赤面する」「震える」「発汗する」「お腹が痛くなる」「息苦しくなる」など、身体に何らかの症状があらわれる人がいます。

こうした症状が身体に出ることによって、自分が不安を感じていることに気づくことがあります。

・態度としてあらわれる場合

不安がその人の態度にあらわれる場合があり、何ごとに対しても消極的になったり、回避するようになったりします。

たとえば、人に会うのがイヤだから休みの日は外出しない、必要な作業を後回しにするなどが該当します。

このような人の心理としては「自分は周りに受け入れてもらえないのでは…?」「何をしても失敗するのでは…?」といった不安を抱えています。

・確認行為としてあらわれる場合

何度も確認行為を繰り返すという形で、不安があらわれる人もいます。

たとえば、家を出る時に戸締りをしたかどうか気になり、全てのドアや窓のカギを何度も繰り返し確認したり、きちんと汚れを落とせたかが心配になり、何度も手を洗ったりしてしまうといったケースです。

これらの確認行為は不安を抑えるために行っていますが、何度確認しても不安が完全に消えることはありません。

結果的に戸締りに時間がかかり過ぎて遅刻をしたり、手を洗い過ぎて肌がボロボロになってしまったりと、日常生活に支障をきたすことになります。

不安が強い時の対処法「マインドフルネス」とは?

「マインドフルネス」は最近注目されている精神療法の一つです。

臨床心理の場や精神科で徐々に取り入れられるようになり、抑うつ障害のほか、不安症やPTSD、摂食障害、慢性的な痛みにも効果があると考えられています。

マインドフルネスでは「今この瞬間」に意識を向けて、とらわれのない状態でただそれに気づき、注意深く見つめることを促します。

不安や何らかの症状があっても、気にしたり追い払おうとしたりせず、ただそれに気づき受け入れることで不安や症状を軽減させる手法をとります。

まず、リラックスできる服装に着替え、座禅のように足を組んで座るか、イスに座って気持ちを落ち着けます。

瞑想中は息を吸ったり吐いたりすることに意識を集中させます。

思い浮かぶ雑念や思考を一つずつ確認していきます。

苦痛や不安を無理に追い出したり忘れようとせず、ありのまま受け入れます。

瞑想する時間は10分程度から始め、徐々に時間を延ばしていくと1時間程できるようになります。

まとめ

マインドフルネスでは自分が感じたことや心の中に浮かんだことについて、言語化したり名称を付けたりしてみましょう。

自分の中でしっかり自覚することで、不安や苦痛を軽減させることにつながります。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?

「他人の顔色ばかりみてクタクタ」

「自分の意思で生きられない」

「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」

そんな他人軸に悩むあなたは私のブログ(外部リンク)をチェックしてくださいね。

あなたが「自分軸で気楽に生きられるようになる」ことを応援しています♪

精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

精神科医しょうの最近の記事