【京都市西京区】飛鳥時代より昔の神社で3年ぶり豪壮華麗な神楽奉納 ユニークえべっさんの豆まきも!
松尾大社の御祭神・大山咋神は、社殿建立の飛鳥時代より前の太古の昔より、松尾山の山霊を頂上に近い磐座に祀ったことが始まりとされています。五世紀になって、朝鮮新羅の豪族とされている秦氏の大集団が、朝廷の招きでこの地方に来住し、松尾山の神を一族の総氏神として仰いだと言います。
出雲神話の主人公である「素戔嗚尊」が、松尾大社のご祭神・大山咋神の祖父神となる由縁から、2023年2月3日の節分祭では、境内中央の拝殿で、島根県益田市の民族無形文化財「石見神楽」が奉納されました。新型コロナ禍で3年ぶりの開催となりました。
島根県益田市種神楽保存会のみなさんによって、「恵美須」、「塵輪(じんりん)」、「鐘馗(しょうき)」、「大蛇(おろち)」の4演目が奉納されました。「恵美須」では、えびす神が大国主神に鯛を釣り上げて進呈する様子が演じられた後、拝殿の周囲に集まった観客に豆まきを行いました。親子づれなども大喜びでした。
「大蛇(おろち)」では、高天原を追われた「素戔嗚尊」が、旅の途中、出雲の国で八岐大蛇(やまたのおろち=一つの胴体に八つの首を持つ大蛇)に娘七人を生贄にされ、唯一残された櫛名田比賣(くしなだひめ)を連れ、嘆き悲しむ老夫婦に出会い、やがて八岐大蛇を退治します。最後に大蛇の尾の先から現れた太刀・天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)を取り出し、この剣を「天照大神」に献上し、めでたく櫛名田比賣と結ばれるまでが演じられました。
松尾大社は、 秦一族が酒造を始めたところから、室町時代末期以降、松尾大社が「日本第一酒造神」と仰がれるようになりました。境内にはお酒の資料館も設置されています。
松尾大社(外部リンク)京都市西京区嵐山宮町3 075-871-5016