あんこではなくお餅とは?冬至にもぴったりな「お餅もみじ」ほんのり柚子香るにしき堂さんの意外な定番
定番はこし餡、さらに抹茶や季節にあわせたフレーバーやカスタードクリームが詰まった広島県の銘菓といえば、お馴染みもみじ饅頭。
中餡だけではなく、あれこれ食べ比べしているとカステラ生地の質感や色にもそれぞれ特徴を見出すことができてなかなか楽しいものです。
創業1951年、巷ではもみじ饅頭の御三家のひとつとも称される「にしき堂」さん。定番から季節商品、様々な広島銘菓まで揃うお店なのですが、冬至にもぴったりなもみじ饅頭があるのです。今回はにしき堂さんの「お餅もみじ」をご紹介。
やや穏やかな曲線を描く楓の葉。ほのかに吸いつくような焼き肌の中心をつんつんとつついてみると、なにやらいつものあんことは異なる触感…ぷよぷよ、という柔らかく不思議な弾力が指先へと伝わるのです。
ややハイライトを強く浴びたような白っぽい生地はキメが詰まっていて整っているものの、決して固いというわけでもパサついているというわけでもなく、ハイカラなケーキのようなまろやかさも備えており、なるほどこれは中餡を存分にひきたててくれそうだと確信。
そして肝心の中餡は、小豆のあんこではなくお餅!!
とろりと粘り気のある餅餡の正体は、自家製の大手亡豆から製餡された白餡。求肥ではないので、白餡のざらつきとほっとする甘さがカステラ生地とよく馴染みます。また、柚子の爽やかな酸味をほんのり効かせているのも食べ口の良いポイント。
とろりと細長く糸を引きながら、ぷちんとちぎれた瞬間舌で絡めとり思わずにんまり。小豆餡のみならず、果実のフレーバーやチョコレート、さつまいもなどを加えたあんこもありますが(クリーム系もありますね)、求肥ではない餅餡というのもまた乙なもの。
クリスマスや迎春に向けた上生菓子などが和菓子屋さんの店頭に並びますが、冬至も忘れてはならない大切な節目。
柚子を使用したお店の餅菓子はもちろん、手軽にぱくっと食べられるお土産の和菓子からも冬至の気配を感じられるのではないでしょうか。といいつつ、おやつにどうぞと布教しながら話のネタにする私。
最後までご覧いただきありがとうございました。
<にしき堂・光町本店>
公式サイト(外部リンク)
広島県広島市東区光町1-13-23
082-262-313
19時〜18時