ダブルヘッダー1試合目の「勝利投手」が2試合目は「スタメンマスク」をかぶる
10月4日、ルイス・トーレンストレンズ(シアトル・マリナーズ)は、ダブルヘッダーのどちらの試合にも出場した。
これは、トーレンストレンズに限ったことではない。マリナーズだけでなく、対戦したデトロイト・タイガースにも、2試合に出場した選手はいた。
ただ、トーレンストレンズの場合、他の選手とは大きな違いがあった。1試合目は、同点で迎えた10回表のマウンドに上がり、外野フライ2本で1点を取られたものの(自責点はなし)、1イニングを投げきり、その裏のサヨナラ勝ちにより、勝利投手となった。そして、2試合目は、スタメンマスクをかぶり、試合が終わるまで、4投手の投球を受けた。もちろん、トーレンストレンズの「本職」は捕手だ。なので、上の写真に写っている2人は、捕手と投手、捕手と捕手、どちらとも言える。
マリナーズのゲーム・ノーツによれば、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)を除くと、野手が白星を挙げたのは、2014年7月29日のジョン・ベイカー以来。また、ダブルヘッダー1試合目の勝利投手が2試合目に野手として先発出場は、1968年8月25日のロッキー・コラビト以来だという。ちなみに、ベイカーは捕手、コラビトは外野手だった。
今シーズンから、野手登板を制限するルールが施行されており、普通なら6点差以上の状況でないと登板はできないが、延長戦に入れば、点差は関係なくなる。トーレンストレンズは、この日がシーズン2登板目(通算も同じ)。7月29日の初登板は、9点ビハインドの8回裏に投げた。
なお、登板を告げられ、マウンドに行きながら、このルールに抵触し、投げられなかった野手もいる。それについては、「幻の「野手登板」。マウンドには行ったものの…」で書いた。