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ヤンキースがトレードで獲得した35歳の投手は防御率が50イニング以上の289位だが、奪三振率はトップ

宇根夏樹ベースボール・ライター
フェルナンド・クルーズ Jul 8, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 12月20日、ニューヨーク・ヤンキースは、捕手のホゼ・トレビーノをシンシナティ・レッズへ放出し、リリーフ投手のフェルナンド・クルーズと捕手のアレックス・ジャクソンを獲得した。

 トレビーノは、2024年に62試合でスタメンマスクをかぶり、それ以外も含めた73試合で打率.215と出塁率.288、8本塁打、OPS.642――と2登板で防御率13.50――を記録した。クルーズは、69登板の66.2イニングで防御率4.86。ジャクソンは、タンパベイ・レイズで58試合に出場し、打率.122と出塁率.201、3本塁打、OPS.439だ。今月初旬、レッズとマイナーリーグ契約を交わした。

 2025年のシーズン年齢(6月30日時点)は、トレビーノが32歳、クルーズが35歳、ジャクソンは29歳だ。

 このトレードで注目すべきは、クルーズだろう。防御率4.86と与四球率4.73は、2024年に50イニング以上の351人中、289位と331位に位置するが、クルーズは、防御率と与四球率だけでなく、奪三振率も14.72と高かった。2024年に50イニング以上を投げ、奪三振率14.50以上を記録した投手は、他に皆無だ。

 ちなみに、奪三振率14.00以上も、クルーズ以外には3人、14.40のメイソン・ミラー(オークランド・アスレティックス)、14.30のアロルディス・チャップマン(当時ピッツバーグ・パイレーツ/現ボストン・レッドソックス)、14.09のエドウィン・ディアズ(ニューヨーク・メッツ)しかいない。

 クルーズは、2011年の途中に野手から投手に転向し、2022年のシーズン終盤に32歳でメジャーデビューした。2022年が14.2イニングで奪三振率12.89と与四球率5.52、防御率1.23、2023年は66.0イニングで奪三振率13.36と与四球率3.82、防御率4.91だ。制球に難があり、4シームの平均球速も、飛び抜けて速くはない。スタットキャストによると、94マイル台だ。けれども、スプリッターの空振り率は、ここ2シーズンとも55%を上回っている。

 30代半ばながら、まだ粗削り、と言ってもいいだろう。ここから、エリート級のリリーフ投手になる可能性も、あるような気がする。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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