フィリーズ入団の外野手はここ3年に二桁本塁打が1度きり。それでもレギュラーとして起用される!?
12月20日、フィラデルフィア・フィリーズは、外野手のマックス・ケプラーと1年契約を交わしたことを発表した。ESPNのジェフ・パッサンらによると、契約は1年1000万ドルだという。
今オフにFAとなるまで、ケプラーはミネソタ・ツインズでプレーしてきた。年齢は、来年2月に32歳となる。2019年は36本のホームランを打ち、チームメイトの4人とともに、史上初の30本塁打クインテットを結成した。ただ、ここ3シーズンのホームランは、9本、24本、8本だ。一桁にとどまった2022年と2024年も、100試合以上に出場している。
2024年にフィリーズで外野を守った選手は、11人を数えた。彼らのうち、外野手としての先発出場が30試合を超えたのは3人だ。157試合のニック・カステヤノス、115試合のブランドン・マーシュ、103試合のヨハン・ロハスがそう。この3人とも、フィリーズを退団してはいない。
このまま開幕を迎えた場合は、レフトがカステヤノス、センターがマーシュ、ライトはケプラーという外野トリオが基本になると思われる。レフトとライトは逆もあり得るが、好守のケプラーがライトを守るほうが理に適う。左投手と対戦する試合は、ロハスがセンターだろう。マーシュとケプラーは左打者、カステヤノスとロハスは右打者だ。
2024年のホームランは、カステヤノスが23本、マーシュが16本、ロハスは3本だった。ケプラーのパワーが甦れば、外野手はこの4人でも十分な気がする。フィリーズは、2人のスラッガー、DHのカイル・シュワーバーと一塁手のブライス・ハーパーを擁する。
ただ、マーシュと同じく、ケプラーも左投手は得意ではない。シュワーバーとハーパーも左打者だ。フィリーズは、ここから、外野を守る右打者を加えようとするかもしれない。ケプラーが復活する保証もない。マーシュとロハスは、どちらもマイナーリーグ・オプションが残っているので、ウェーバーを経由せず、マイナーリーグに降格させることも可能だ。新たな外野手が加入すれば、ロハスがそうなるだろう。
FA市場に出ている外野手のうち、テオスカー・ヘルナンデスなら、フィリーズのニーズにフィットする。右打者のテオスカーでなくスイッチ・ヒッターのアンソニー・サンタンデアでも、打撃という点では同様だが、守備を考慮すると、テオスカーのほうが勝る。