大谷翔平、藤井聡太が育った町はどんな町?――スターの町を人気漫才師が笑いで深堀り!?
『スターの地元を笑いで深掘り!ふるさと漫才2024』
メジャーリーガー大谷翔平、将棋の藤井聡太という今をときめく令和の2大スターが生まれ育った“地元”の人やグルメ等を、人気実力派漫才師スリムクラブとミルクボーイが徹底リサーチ。地元あるある等、圧倒的な情報量を基に、一日限りのオリジナルネタを作り漫才を披露するという斬新なバラエティ番組がオンエアされる。それが『スターの地元を笑いで深掘り!ふるさと漫才2024』(2月18日(日)午後1時55分~午後3時20分/テレビ朝日系)だ。
“二組の漫才師がロケをして、そこで集めたネタを漫才にする“ということで、今回の番組の肝は街の情報収集ロケ!そんなロケの様子を伝えてほしいと、制作局のメ~テレ(名古屋テレビ)から取材の依頼が。
町全体で大谷を応援――温かくもキャラの濃い奥州市民
まずスリムクラブが向かったのは大谷翔平選手の故郷・岩手県奥州市。
中心地である水沢駅からロケをスタートさせた二人は、まず大谷選手の私設応援団を立ち上げた美容師の情報をゲットし店に向かうと、そこは大谷選手に関するレアグッズが所狭しと展示されている“ミニ大谷翔平博物館”状態だった。そこでWBC決勝戦前、大谷がチームメイトを鼓舞した言葉「憧れるのをやめましょう」というあの名言につながるアイテムを発見し、大興奮。
大谷選手が小学3年生から中学3年生まで通い、まさにバッティングの基礎を作ったともいえるバッティングセンターも訪れた。ここのご主人がまず面白い。名刺を出して“長男(おさお)”という自分の名前の由来を話し始める。ご主人の鉄板ネタなのか、実は十二人兄姉の末っ子だけど“長男”という名前なのだと打ち明けると、真栄田も「満塁ホームラン!!」と爆笑。ご主人の自己紹介はその後も延々続き、痺れを切らした真栄田が「大谷選手のことを聞きに来たんだけど」とツッコミを入れるシーンも。早速キャラの濃い人との出会いに、手応えを感じる二人。
そして実際に大谷選手が使ったという打席で、野球経験がある真栄田も挑戦する。ここはボールのスピードがMAX138kmと表示されているが、実は150km出るのだそう。大谷は小3ですでにバットに当てていたというから驚きだ。バッターボックスに立った真栄田は果たして…。
大谷の大好物スイーツや知られざるソウルフード
続いて二人は大谷選手の大好物というスイーツを作る和菓子屋「回進堂」へ向かう。初セリで一箱100万円の値がみるk付いたこともあるという奥州市が誇る名産「江刺りんご」を贅沢に使ったりんごゼリーが大谷選手のお気に入りなのだという。「ささやかながら12代目の社長でございます。江戸時代から続いていて…」と自己紹介が続くと、ここでも真栄田が「ずっとしゃべってますね」とツッコミ一閃、素人イジりの腕が光る。
一方の内間は会う人々の言葉をひと言も漏らすまいとメモを取る。「後輩のミルクボーイはきっちり仕上げてくるはず。負けてはいられない」と気合が入る二人。
ロケ名人・スリムクラブと地元の人々とのやりとりは抱腹絶倒
もちろん奥州市の偉大なソウルフードのレポも。奥州市民がこぞって名前を挙げた老舗の唐揚げ屋「深見屋」の情報を手に入れた二人。道中でスタッフから「常に殺気立っていて不愛想」というネット情報を聞かされ、恐る恐る店に向かう二人。店に入ると確かに一見怖そうな女将さんが仁王立ちしている。「わざわざすみませんけど、暮れの一番忙しい時に…」と出合い頭にガツンとやられる二人。さらに「買うだけ買って早く終わりにしてください」と突き放される。しかしそこは関西の人気番組「探偵!ナイトスクープ」(ABC)で鍛えた真栄田。素人の懐にスッと入っていく話術は必見。二人が唐揚げを食べ始め、お手拭き用に女将がティッシュを差しだすと真栄田も「鬼の手にもティッシュ」と嬉しそうにツッコミ、「美味しい!あの態度は味に自信があるからだ」と絶賛すると、女将の笑顔がこぼれる。真栄田が「女将さんも本当はいい人です」というと女将も嬉しそうだ。最後はホッコリ終わるも、前半のピリピリ感を含め、三人のやりとりは抱腹絶倒だ。
ロケを終えた二人は「もうひとり一人が主人公、爆笑王、情熱の人!全く知らない土地でしたけど、すごいエネルギーをいただきました。大谷さんのおかげでみんなが素敵な気持ちになって、より街が盛り上がっている感じが伝わりました」(真栄田)、「僕もやる気になりました」(内間)と、クセが強い人々との出会いに感謝し心からロケを楽しんだ。郷土の自慢・大谷翔平選手を優しく見守り、彼が育った街で生活していることを誇りに持っている人々の思いを、スリムクラブが優しく掬っていた――そんなことを感じたロケだった。そしてどんなネタに仕上げ、漫才に臨むのか――。
藤井八冠が育った町のあちこちに新旧二大名物が
一方のミルクボーイは藤井聡太八冠の故郷・愛知県瀬戸市へ向かった。
小学4年の文集で「名人をこす」と書いた天才・藤井八冠の原点を探る旅。二人が瀬戸市を訪れるのは今回が初めてのはずだが、内海は「桃鉄(ゲーム“桃太郎電鉄”)をやっていて、よく止まる駅ですよ」と、さも知っているかのように語る。
二人はまず駐車場や店の前に所せましと並べられた、大量の焼き物オブジェを見つける。一種異様な雰囲気に圧倒される二人だが近くの男性に話を聞くと、すべて自分の作品だという。何をモチーフにした作品なのかを聞くと「わからん。でも全部で100万はかかってる」という。瀬戸物の歴史がわかるミュージアムでは、陶芸部の小学生と出会う。瀬戸市の小学校ではサッカー部や野球部よりも陶芸部の方が部員は多いと聞き、必死にメモを取る駒場。
続いて、藤井八冠が昇段やタイトル戦で勝利した時にくす玉を割るシーンで、度々ニュースに登場する自称「日本一くす玉を割る商店街」、せと銀座通り商店街を訪れる。商店街にあるお店で、藤井八冠のことを幼いころから知っているオーナーに出会うと、「藤井聡太は足が速かった」「子供の頃木登りが好きだった」などあまり知られていない一面を聞き出すことに成功。
愛されキャラのミルクボーイは瀬戸市でも大歓迎され、藤井八冠にまつわる有力情報を次々とゲット。瀬戸市が誇る最強ご当地グルメとは?
藤井聡太ファンが集う喫茶店でも、M-1 チャンピオンだけあってミルクボーイは大歓迎される。二人はオリジナルの「八冠達成おめでとうメニュー」を食べながら、聞き込み調査をし、瀬戸市の名物グルメの情報を掴む。そのひとつが醤油ベースで味付けされた瀬戸焼そばだ。「桃鉄でも出てくる!」と内海は存在を知っているようだったが、食べたことはないという。早速食べに行くと、ご飯とみそ汁が付いた定食として出てくる。かなりのボリュームだったが二人は5分足らずで完食するほどの食べっぷり。「ロケでここまできれいに食べるのはなかなか見ない」と、VTRを見ている今田にツッコまれるほどの勢いだった。
もうひとつは、藤井八冠が小学校の給食でも食べていたというメニュー「てりかけ」だ。「(食べたことないのは)損している」「給食ランキング不動の1位で、毎回おかわりジャンケンが始まる」と子供たちにそこまで言わしめるソウルフード「てりかけ」とは、一体どんなものなのか?ロケは辺りが暗くなるまで続き、ようやく「てりかけ」にたどり着いた二人の反応とは―――。
ロケを終えた二人は瀬戸市と街の人について「ホンマにエエとこ。情報もいっぱい仕入れられたし。おっちゃんがここだけの話やで~ってずっと話してくれましたけど、何言うてるかあんまわからんかった(笑)」(駒場)、「美味しいものもたくさんあるし、みなさん温かくてめっちゃいい街。街が一丸となって藤井聡太さんを応援しているのが伝わってきました」(内海)と、瀬戸市を満喫した様子だった。そして「情報結構仕入れたからいいネタできるよ」(駒場)、「しっかり仕上げていきます!」(内海)とオリジナル漫才作りには手応えを感じているようだった。
地元の人達から、藤井聡太八冠と瀬戸市、大谷翔平選手と奥州市の情報をテンコ盛りに仕入れたミルクボーイとスリムクラブは、それぞれどんなネタに昇華させ、一日限りのレアな漫才を披露してくれるのだろうか。
浅草にある老舗の演芸場・木馬亭で漫才を披露した当日の様子は先の記事の通りだが、ロケのVTRをMCの今田耕司とゲストのみちょぱと共に見ながらも、漫才を披露するまでは、どちらも心ここにあらずという様子だった二組。VTRに含まれないロケの雰囲気を熱弁しようと何度もメモを取り出すミルクボーイの駒場の姿や、プレッシャーからか必死にメモしたノートを逆に楽屋に忘れてくるという内間の姿もあった。楽屋が隣だったというみちょぱも「二組ともずっと漫才の練習をしていた」と、収録前から二組の緊張を感じていたようだった。
2019年M-1王者のミルクボーイと、2010年M-1準優勝のスリムクラブ。それぞれが練りに練ったこの日限りの爆笑漫才は必見だ。