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8000発打ち上げ花火とホークス3軍戦。育成若鷹のアピールは?

田尻耕太郎スポーツライター
球場の向こうで打ち上げ花火。贅沢な3軍ナイター観戦(筆者撮影)

先発松本裕は5回1失点

7月20日、福岡ソフトバンクホークスの3軍は交流試合(非公式戦)で東北楽天ゴールデンイーグルスと対戦した。

【7月20日 交流試合 タマスタ筑後】

楽天     100001000 2

ソフトバンク 10110010× 4

<バッテリー>

【E】●渡辺、小山、宮川、寺岡――石原

【H】○松本裕、長谷川宙、S渡邉雄――九鬼、張本

<本塁打>

なし

<戦評>

 楽天の育成チームをタマスタ筑後に迎えて6試合を行う。この日が初戦。ソフトバンクが競り勝った。

 初回に先制を許したが、直後に4番・大本の内野ゴロの間に同点。3回、またも大本に好機で回ると、今度は勝ち越しのタイムリーヒットを放った。4回は6番・幸山と続く九鬼の連続二塁打で追加点。1点差に詰め寄られた後の7回には黒瀬が適時三塁打を放って突き放した。先発の松本裕は5回1失点。2番手長谷川宙は3回1失点。最後は渡邉雄が締めた。

 また、球場のある筑後市に隣接するみやま市で「第42回みやま納涼花火大会」が行われ、スタンドのファンは約8000発の打ち上げ花火とナイター観戦を同時に楽しむ至福の時間を楽しんだ。(了)

OP戦で登板した長谷川宙の現況は? 打撃でアピール4番大本

2番手で登板した長谷川宙(筆者撮影)
2番手で登板した長谷川宙(筆者撮影)

 今月末に迫る支配下登録期限。3軍の多くは育成選手で占められており、この時期独特の何とも言えない空気が漂う。

 ソフトバンクは、この日のスタメンのうち5名が育成選手だった。4番に起用されたのは2年目の大本将吾(背番号125)。シーズン序盤から打撃好調で、打率.326(試合前まで)をマークしている左のスラッガーは初回の第1打席で内野ゴロながら打点を挙げると、第2打席ではしっかりタイムリーを放って勝負強さを発揮。3打数1安打2打点1四球だった。

 1番に座った清水陸哉(背番号141)は無安打ながら3四球を選び、打順に沿った役割を全うした。8番の田城飛翔(背番号135)は3打数2安打。打撃センスの高い左の好打者で、今季打率も3割超と結果を残している。

 投手では2番手で長谷川宙輝(背番号134)がマウンドへ。150キロに迫る直球がウリで3月は1軍オープン戦出場も果たした有望株だ。この日の球速は140キロ前後だったが、直球で何度も空振りを奪うなど球質向上の狙いがうかがえた。ただ、3回で4四球。勝負球が力んで外れる傾向があるが、楽しみな逸材であることは間違いない。最後に登板した渡邉雄大(背番号140)は左横手の変則ながら強い球を投げられる貴重な存在。故障から復帰して間もないが、今季序盤は2軍公式戦で好投しており能力の高さを感じさせる。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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