不安神経症と心配性の違いは?不安神経症になりやすい人の性格と症状を緩和する方法
こんにちは、精神科医しょうです。
「心配事が頭から離れず、苦しく感じる」「不安が強く、夜眠れない」というようなお悩みがある場合、不安神経症が関係しているのかもしれません。
不安神経症は、日常の中で感じる不安が過剰になりすぎることで、心身のバランスを崩してしまう心の病気です。
不安神経症は誰でも発症する可能性がある病気ですが、性格的になりやすい人となりにくい人がいるのをご存じでしょうか。
今回は不安神経症の症状、不安神経症になりやすい人の性格、不安神経症と心配性の違い、不安神経症の症状を和らげる方法について紹介します。
不安神経症の症状
不安神経症は、過度なストレスや疲労が蓄積して心身のバランスが崩れた結果、発症すると考えられています。
不安神経症の主な症状について、下記で紹介します。
・不安や心配事が頭から離れない
・不安や恐怖の感情をコントロールできない
・そわそわして落ち着かない
・心配や不安で眠りが浅く、休んだ気がしない
・集中力の低下
・疲れやすく、倦怠感や筋肉のこわばりがある
・動悸や多汗、めまいの症状がある
・便秘や下痢、腹痛など胃腸の不調がある
不安神経症を発症すると、常に不安や緊張を感じているため、筋肉のこわばりや動悸が起こりやすくなります。
また、便秘や下痢、腹痛といった胃腸の不調を感じる人も多いです。
頭の中で心配事をぐるぐると考えてしまい、心身が休まらないため、体調不良や倦怠感を感じる傾向があります。
不安神経症になりやすい人の性格
不安神経症になりやすい人は、心配性で真面目な人、他人の評価を気にしてしまう人、過敏性を持っている人などが挙げられます。
下記で、不安神経症になりやすい人の性格について紹介します。
・心配性で繊細な人
・完璧主義、こだわりが強い人
・真面目で頑張りすぎてしまう人
・他人の目や評価を気にしてしまう人
・些細なことにも敏感に反応してしまう人
・すぐネガティブな考えが浮かんでしまう人
・感受性が豊かで影響されやすい人
上記の特徴があるからといって、必ずしも不安神経症になるわけではありませんが、いくつか当てはまる人は注意しておくと良いでしょう。
不安神経症と心配性の違い
不安神経症と心配性の違いは、「強い不安症状によって日常生活に支障がでているかどうか」が大きな違いになります。
不安神経症を発症すると強い不安によって落ち着きがなくなり、心だけでなく身体にも症状が現れるようになります。
また、特定の状況に不安を感じることがあり、その状況を避けられない場合、不安症状がますます強まることがあります。
不安は自分ではコントロールできず、電車に乗れなくなったり会社に行けなくなったりするなど、社会生活に大きな影響がでることがあります。
一方で心配性はもともと持っている気質のことを指し、他の人が気にしないような些細なことでも目についたり不安になったりすることがあります。
しかし、心配性は不安神経症と違い、不安の感情を自分で抑え込んで普通の人と同じように日常生活を送ることができます。
不安神経症の症状を和らげる方法
不安神経症を理解する
不安神経症は「気持ちの持ちようだ」「心配しすぎ」と周りから思われてしまうことも多く、本人も「甘えているだけなのかもしれない」と思い詰めてしまうことがあります。
頑張れば他の人と同じように行動できるはず、努力が足りないだけだと思い込んでしまうのは、症状を悪化させてしまう恐れがあるので、一人で抱え込まないようにしてください。
甘えや努力が足りないからだと思わずに、不安神経症の症状と向き合い、理解していくことが大切です。
不安神経症は精神的な疾患だと受け止めて、家族や医師と相談して適切な治療を受けましょう。
リラックスできることを探す
不安神経症の症状を和らげるためには、ストレスや不安を溜め込まないことがとても大切です。
自分に合ったリラックス法を探して、適度にストレスを解消しましょう。
手軽にできるリラックス法は、散歩やストレッチ、深呼吸、ゆったりとした音楽を聴くことなどがあります。
不安や緊張で身体に力が入り、筋肉が凝り固まると体調を崩す原因になるので、仕事の合間や休憩中は意識して腕を伸ばしたり肩を動かすなど、ストレッチするようにしましょう。
また、緊張していると呼吸が浅くなるため、息苦しさや胸が詰まるような感覚になることがあります。
その場合は、その場でゆっくり深呼吸をしてみましょう。
深呼吸をすることで副交感神経が優位になり、心身がリラックスしやすい状態になります。
背筋を伸ばしてお腹をへこませるように息をゆっくり吐き出し、次にお腹を膨らませるように鼻から息を吸い込みましょう。
何回か繰り返すことで、緊張状態が緩和され、気持ちも少しずつ落ち着いていくでしょう。
規則正しい生活習慣を送る
不安神経症の症状を和らげるには、規則正しい生活習慣を心がけることが何よりも大切です。
健康的な生活を送ることで自律神経も整い、不安を和らげることにも繋がります。
食事は3食決まった時間に食べるようにして、夜遅い時間に食事をとるのはなるべく控えましょう。
また、砂糖や塩分、カフェインやアルコールの過剰摂取は不安を高める恐れがあるので、適度な量をとるようにしてください。
ほかにも、良質な睡眠をとること、運動を定期的にすることも大切です。
特に運動はストレスを解消する効果が期待できるので、軽い運動を日常の中に取り入れるようにしましょう。
まとめ
今回は不安神経症の症状、不安神経症になりやすい人の性格、不安神経症を和らげる方法などについて紹介しました。
不安や恐怖は生活していく中で誰もが抱える感情ですが、自分でコントロールできないレベルまで不安が高まると不安神経症やうつ病などの病気に繋がる恐れがあります。
強い不安やストレスで正常な日常生活が送れないときは、不安神経症を発症している可能性がありますので、早めに精神科や心療内科を受診してください。
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