Yahoo!ニュース

「ウーマン」村本、異常なまでの“ラジオ愛”を激白!!

中西正男芸能記者
ラジオへの熱い思いを語る「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔

“キング・オブ・ゲス”の称号をほしいままにする漫才コンビ「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔さん(34)。7月6日からはニッポン放送「ウーマンラッシュアワー村本大輔のオールナイトニッポン」(月曜、深夜1時)でパーソナリティーを務めることになりました。3月末までは相方の中川パラダイスさん(33)と同局で「ウーマンラッシュアワーのオールナイトニッポン0(ZERO)」を担当していましたが、この度、“枠”昇進&返り咲き。「僕にとって、ラジオは(格闘技の)“リング”。道端で殴ったら“暴力”になることも、リング上なら“技”になる。これからもこのリングであらゆる敵をボコボコにしたい」とラジオへのたぎる思いを語りました。

絶対に負けない自信があったのに…

いや、本当の話、実はめちゃめちゃショックを受けてたんです。「ウーマンラッシュアワーのオールナイトニッポン0(ZERO)」が3月でなくなってしまって。

というのも、自分の“名刺”だと思っていたのがこのラジオだったんです。

普通のラジオのパターンで言うと、リスナーさんからのハガキでコーナーを作ったり、ゲストの方を呼んだり、ということも多いのかもしれません。もちろん、それは人それぞれの考え方ですし、実際、“はがき職人”の方でおもしろい方もたくさんいらっしゃる。ただ、僕の考え方から言うと、せっかくラジオで2時間いただいたなら、そこはとことん自分たちがおもしろいと思うことを発表する場だと。なぜ他の人がおもしろいと思うことを伝えなきゃいけないんだ、と。だから、僕たちは2時間2人だけの完全フリートークでやってたんです。

純度100の自分を出していたのがラジオ。すべてをさらけ出し、そして、それが絶対に負けていないという自信もあった。

スミマセン、1つギアを上げてしゃべりますと、これはね、調子に乗らせてもらいますけど、“はがき職人”のネタを紹介したり、コーナーを作ったり、ゲストを入れたり。僕の考えからすると、それはね、添加物、着色料が山ほど入った海外のやたら鮮やかな色のお菓子みたいなもんですよ。よくそんな色のお菓子が食べられるな、と。

それだったら、完全無添加、オーガニック、栄養たっぷりのラジオを食べてみないかと。最初はもしかしたら、抵抗があるかもしれませんけど、病みつきになること間違いなし。“原材料、村本大輔”。これだけですから。

だからこそ、ラジオを褒めていただくととてもうれしいし、逆に、それが終わってしまったとなると、とてもつらかったんです。

画像

恨みを持ちました

…まぁ、何と言いましょうか、ここからが僕特有のムーブメントにもなるんですけど、それだけの思いを持ってやっていただけに、終わった時、ニッポン放送に恨みを持ちましてね(笑)。「なぜ、こんなにおもしろいのに、これだけ身を削ってしゃべってるのに、終わるんだ」と。

さらに、1回、パラダイスが放送中に女性のアノ部分を指す言葉をそのまま言っちゃったことがあったんです。その結果、ニッポン放送のエライ方がやってる用語の講習会を2人そろって受けに行くことにもなりまして…。しかも、講習会の後、ま、僕の方がいろいろ危険なことを言うイメージがあったのか、そのエライ方からポンポンと肩をたたかれて「ね、しっかりしてよ」と。

濡れ衣は着せられるわ、番組は終わるわ。何とか恨みを晴らそうと思ってとった手段が悪口だったんですけど、裏番組のラジオに出してもらった時なんかには、やれ「歌手をパーソナリティーに使ってるのは、音楽フェスをやって儲けるため」だとか、「まずはニッポン放送を爆破します」だとか、とにかく、まぁ、悪口のレパートリーを総動員しました(笑)。

…でもね、今回の流れを見ると明らかですけど、実はニッポン放送の現場スタッフの方々は水面下で僕のラジオを復活させるために、ずーっと動いてくださってたんです。ただ、僕はそれを知らずに、弾薬庫が空っぽになるまでニッポン放送に悪口を撃ちまくっていた。この前、また一緒に番組をやるにあたって、ニッポン放送のスタッフさんと食事会があったんですけど、さすがに、そこにどんな顔で行ったらいいのか考えましたけど(笑)。

逃げも隠れもできない

世間の人からしたら意外かもしれないんですけど、ラジオって、テレビよりも発言が難しかったりもするんです。声だけのものですから、言葉一つで誤解も与えますし。だから、実はすごく限られた中で、どう「ラジオだから、メチャクチャしゃべってくれるんだろう」というハードルを超えて行くか。そこは僕にとっても、大きな勝負です。

そして、今の時代、今まではヒソヒソ話みたいな雰囲気があったものが、何か言えばネットニュースになり、それが拡散して炎上という状態になる。ややもすると“口は災いの元”ということと一番ダイレクトに結びつく場でもある。「これを言ったら、燃えるんじゃないか」。考えることもあります。でも、それはあくまでもこっちの都合であって、リスナーさんに本来は関係ない。

これは本質の話ですけど、ラジオ好きの方は燃やさないですから。多くは、ラジオを直接耳にしていない人が燃やす。だから、聴いてくださっている方がおもしろいと思ってくれることを薄めてまでこちらが言葉を考えるというのは違うと思うんです。まずは、何より、何より、ラジオを好きで聴いてくださっている人を満足させられるものをやらないといけない。…ま、そんなことを言ってる、この記事自体が燃え上がってるかもしれませんけど(笑)。ただね、顔も出さずに発言しているヤツらの声など、雑音に過ぎない。その思いをもって、逃げも隠れもできない、村本大輔だけがしゃべっているラジオで言いたいことを言こうと思います。

テレビはボクシング、ラジオは地下格闘技

僕は、ラジオを“リング”だと思っているんです。道で殴ったら“暴力”。でも、リングの上で殴ったら“技”になる。言葉も、面と向かって言ったらいざこざを生むこともあるし、陰で言ったら悪口になる。でも、それがリングの上だとそれがガラッと変わるんです。

リングですから、お客さんの前ですべてがさらされる。僕が殴り始めたものの、思わぬカウンターを本人なり、リスナーさんなり、世間から食らう可能性ももちろんあります。公正なジャッジがくだされる公の場であるからこそ、こちらが覚悟を決めれば、好きな敵と好きなように戦うこともできる。恐ろしい場でもありますけど、思いっきり拳(こぶし)をふるえる。またリングに上がれることに、ワクワクしています。

いきがってる読者モデル、遊んでる俳優、大喜利が強いことで態度がでかい芸人…。戦いたいヤツらはたくさんいますから(笑)。毎回ボコボコにするつもりでやります。しかも、こちらは素手ですから。グローブしてません。だから、殴るたびにこちらの拳も痛みます。場合によっては骨折するかもしれません。選手生命すら絶たれるかもしれません。ただ、待ちに待った自分のリングですから、そりゃ、毎回ボコボコにしますよ。血を感じたい人は聴いてもらいたいです。

さらに言うと、僕の中では、テレビをボクシングだとすると、ラジオは地下格闘技のリングなんです。もちろん、テレビもいいんですけど、これはまったく違う競技。「どちらも同じような格闘技じゃないの…?」と思っている方にこそ、僕のラジオを最初の10分でもいいから聴いてもらいたい。いきなり一発目から見たこともないひじ打ちとかをやってると思います(笑)。

これは、実際、前回のラジオでもやったんですけど、話の流れでパラダイスが「もう浮気はしない」ということを宣言したんです。そして、CM中に「絶対言わないし、腹を割ってしゃべろう。相方には本当のことを言ってくれ…」というトーンでパラダイスに話を振ったら「いや、実は浮気をしようとしている」と返してきた。その一部始終をテーブルの下でボイスレコーダーで録音してまして、それをすぐさまCM明けに本番で流すという(笑)。ひじ打ちがどうとかだけではなく、対戦相手に毒を盛るという戦い方もしますから。

画像

“化け物”の裏でも勝ちたい

あと、これは偶然なのか、ニッポン放送さんの考えなのか分からないですけど、すごいめぐり合わせになりまして。というのも、ラジオ業界には生きる伝説となっている、とんでもない“化け物”がいると。その人の時間帯は、誰を持ってこようが、何をしようが、ここ何年も他局は絶対に勝てない。それが、伊集院光さん。僕の枠は、その伊集院さんの裏なんです。

そうなると、より一層、何でもやらないと…。伊集院さんという絶対王者に街のケンカ屋の僕が勝つためには、やっぱり闇討ち、毒盛り、セコンド買収当たり前。そこまでしてでも勝ちに行く。そのすべてをひっくるめて、楽しんでいただければなと。

聞くところによると、伊集院さんって、デパートとかの忘れ物市で売られているものを買って、それをもともとの持ち主のところまで返しに行くということをラジオで話すためにわざわざ休みを使ってやってらっしゃると。そして、あの明石家さんまさんもとても大切にしてらっしゃるラジオ。岡村隆史さんが続けてらっしゃるラジオ。「おぎやはぎ」さん、「バナナマン」さんらが忙しい中でもやりたがるラジオ。

これだけのメンバーを夢中にさせるって、いわば、ラジオってどんだけエエ女やねんと。こいつをものにしたい、こいつにとって一番の男でありたい。それが僕の思いですし、今回また「…オールナイトニッポン」というその中でも極上の、大物女優みたいな人とお付き合いできる場をいただいた。

これまで、本当の女性関係では「遠くの大物より、近くの釣り堀」ということをモットーにしてきたんですけど、今回の大物ゲットは本当にうれしいです。

…ただ、この釣り上げた大物を針につけて夜な夜な釣るのは、やっぱり、近くの小物かもしれないですけど(笑)。

■村本大輔(むらもと・だいすけ)

1980年11月25日生まれ。福井県出身。99年、22期生として大阪NSCに入学。同期は「キングコング」、山里亮太ら。コンビ解散を10回以上繰り返し、2008年にNSCの1期後輩にあたる中川パラダイスと漫才コンビ「ウーマンラッシュアワー」を結成する。コンビとして「ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞など受賞多数。「THE MANZAI 2013」で優勝し、一気に全国区の存在になる。7月6日からニッポン放送「ウーマンラッシュアワー村本大輔のオールナイトニッポン」(月曜、深夜1時)に出演する。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

中西正男のここだけの話~直接見たこと聞いたことだけ伝えます~

税込330円/月初月無料投稿頻度:月3回程度(不定期)

1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

※すでに購入済みの方はログインしてください。

※ご購入や初月無料の適用には条件がございます。購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。

中西正男の最近の記事