台風2号が梅雨前線を刺激。沖縄は梅雨末期の大雨に警戒を。
台風2号は南シナ海を北上中
昨日(11日)午後3時、南シナ海で台風2号が発生しました。
現在台風の進んでいる南シナ海北部の海水温は平年より高く、30℃近くあります。
このため台風が急速に発達してもおかしくないような海面条件ですが、早ければあす未明にも中国大陸へ上陸する見通しのため、あまり発達する間もなく、中国大陸へ到達する予想です。
陸地へ上陸するとともに台風は衰弱し、熱帯低気圧へ変わる見込みですが、その熱帯低気圧が東寄りに進み、あさって水曜日頃には沖縄方面へ移動する予想となっています。
台風の性質は崩れていますので、暴風が吹き荒れるようなことはなさそうですが、台風の残骸である湿った空気の集団が停滞している梅雨前線の活動を活発にし、沖縄や奄美では雷を伴った激しい雨が降りやすくなりそうです。
大雨をもたらす雨雲は発達した積乱雲ですから、落雷や竜巻などの突風にも注意が必要です。
沖縄は梅雨末期の大雨シーズン
沖縄地方の梅雨明けの平年日は6月23日頃です。
このため梅雨が明ける直前の6月中旬頃は沖縄での梅雨末期の大雨の季節とも言うことができます。
これは太平洋高気圧が梅雨前線を押し上げる時期に差し掛かかるとともに、一段と湿った空気が流れ込みやすくなるためで、今年もまさにこのような状態が予想されています。
予想では、向こう一週間、太平洋高気圧は沖縄の南あたりまで勢力を拡大した状態でほぼ変わらないため、その北側に位置する梅雨前線(図中の雨域)もほぼ沖縄付近に停滞し、断続的に激しい雨をもたらすおそれがあります。
今週は沖縄で、梅雨末期の大雨に警戒が必要です。
本州付近の梅雨空は来週に持ち越し
一方、先週火曜日~水曜日(6日~7日)にかけて、一斉に「梅雨に入ったとみられる」という発表があった九州~関東ですが、今週は沖縄付近に梅雨前線が停滞するため、梅雨前線の雨雲が本州付近にかかることはほとんどなさそうです。
このためウェザーマップの10日間予報でも九州~関東にかけて、連日晴れ間が広がる予想となっています。
梅雨前線が北上し、本格的な雨の季節を迎えるのは来週の半ば頃となりそうで、この頃、同時に沖縄で梅雨明けの可能性が高まることになりそうです。
なお、九州~関東にかけての今の状態を梅雨入りしてからの空梅雨傾向ととるか、梅雨入りの時期を見直すか(早かった)はまだ見極めが難しいところですが、少なくとも今週は少雨の状態が続きますので、農作物や水の管理には十分な注意が必要と言えます。