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TWICE東京ドーム公演 会場付近をプラプラしてみた ちょっとイケてた「警備員の言葉」

筆者撮影

TWICEが東京ドームでの4月23日からの3日間公演を終えた。ワールドツアーの一環で韓国語楽曲も多く、ファンには大満足な内容だったのだという。

会場周りをプラプラと歩いてみた。コロナ禍でK-POPの大型公演が閉ざされて2年。「ファンが皆若くて驚く」というのが正直な印象だった。通常ならば少しずつ繰り返されるだろう「若返り」だが、2年分が一気に押し寄せた感じだ。こちらも長らくファンが大勢いる風景を見ていない、という錯覚もあるか。

またコロナ時代前、2010年代(!)には韓国ガールズグループの公演には「熱狂的なおじさん」も多くいた印象だが、初日(4月23日)を見た限りでは非常に少なかった。そんなことを考えること自体、もはや時代錯誤か。なんとなく「感覚が戻らない感覚」。あら、2年前はどうだったんだろう? と。

23日、初日の昼は今年一番といえそうな暑さだった。18時開演のなか、早い時間からグッズ購入の行列に並ぶのもなかなか大変そうだった。

21時過ぎ、ステージが終わった後のドーム周辺では、以前に近い風景があった。

「余韻に浸るファン」

筆者撮影
筆者撮影

じつはこれ、韓国の視点からいうと「日本の人たちを見て少し驚く習性」でもある。

韓国では「終わればスタスタと家路につく」という傾向が強いが、日本のファンは違う。これは他の韓国のガールズグループ、スポーツの関係者からも出てくる"証言"だ。サッカーなどでも「日本のファンの人たちは試合が終わってもスタジアムに残って、話をしているんですよね」という韓国人関係者の話を聞いたことがある。

余談だがエンタメのひとつ、ドラマでもそういった傾向がある。「愛の不時着」について、韓国芸能記者に「日本のファンから多く出ている感想・疑問点」をぶつけてみたことがある。先方からは「へぇ~日本の方は本当にずっと覚えてらっしゃるんですね」という返事の繰り返しだった。韓国でも同じようにそのドラマがヒットしたのだが、終わるともう、すぐ次の作品に関心が移るのだという。

この日もやっぱり、終了後に東京ドーム正面ゲート前に人が集まった。大人数で同じものを観て、共感しあえば楽しいに決まっている。それも2年ぶりの生TWICEで。ああだこうだと話している。感想を聞いてみた。

「最初にステージに現れた瞬間、カリスマ性がスゴすぎてやばかったです。ビビりました」

「中学校の頃に『高校生になったら絶対にTWICEを見に行く』と決めていたけれど、待って、待って、もう3年生になりました」

「入場前に検温、会場内では声を出さないようにと呼びかけがありましたね」

「コロナの時代のブランクがあって、さらにTWICEのなかには体調不良で一時期活動を休んでいたメンバーもいました。でも、日本でのこの東京ドーム公演で9人が揃って良かったです」

筆者撮影
筆者撮影

とはいえ、あまりゆっくり余韻にも浸れない。コロナ禍で密集した状態は避けなければならない。会場管理の都合もあるだろう。

警備員の「ご移動をお願いします」という声が響く。

早く駅に向かって移動してほしい。とはいえやっぱりファンとすれば記念に「TOKYO DOME」のロゴとともにこの日の記憶を写真に刻みたい。2年ぶり、ということだけではない。なにせ韓国のガールズグループが東京ドームで3日連続公演を開催するのはこれが初めてという「歴史的瞬間」に居合わせたのだ。

警備員がトラメガを通じて大勢のお客さんに呼びかける。そのフレーズが、事情をよく噛み砕いたイケたものだった。

「1枚目だけここで撮って、2枚目は移動して撮影をお願いします~」

(了)

吉崎エイジーニョ ニュースコラム&ノンフィクション。専門は「朝鮮半島地域研究」。よって時事問題からK-POP、スポーツまで幅広く書きます。大阪外大(現阪大外国語学部)地域文化学科朝鮮語専攻卒。20代より日韓両国の媒体で「日韓サッカーニュースコラム」を執筆。「どのジャンルよりも正面衝突する日韓関係」を見てきました。サッカー専門のつもりが人生ままならず。ペンネームはそのままでやっています。本名英治。「Yahoo! 個人」月間MVAを2度受賞。北九州市小倉北区出身。仕事ご依頼はXのDMまでお願いいたします。

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