創業130年以上の老舗が作る「果樹園の木漏れ日」テレビにも登場した葡萄と無花果たっぷりのお洒落な羊羹
全国にその名を轟かせる飲食店という存在は、総じてその土地の食材への造詣が深いように思います。和菓子や和食に関しては殊更に。コスト諸々などの問題もあるかと思いますが、やはり歴史を紡いできた大地の魅力を知り尽くしたお店だからこそ生み出すことができるお菓子は格別なことと思います。
京都、石川県金沢市、島根県松江市。日本三大和菓子処と称されるこれらの中から、今回は島根県松江市を。
島根県松江市に本店を構える創業1890年の「風流堂」さん。創業時は全国各地から腕利きの和菓子職人を招き、様々なお菓子の作り方を学び、それらを自信のお店の発展に取り込んでいったという探求心と向上心の豊かさは、今も尚受け継がれているようです。
今回はテレビ番組やSNSでもたびたび取り上げられる風流堂さんのお菓子「果樹園の木漏れ日」をご紹介。
なぜこちらのお菓子を選んだのかと申しますと、半棹サイズのお菓子の中には、ギュッと島根県の魅力が詰まっているから。二層からなるこちらのお菓子。透き通った錦玉には、奥出雲の葡萄ジュースとドライ無花果が。
奥出雲の葡萄園で収穫されたブラックオリンピアという控えめな酸味と華やかな甘味が特徴の大粒の葡萄と、山ぶどうをブレンドしたストレート果汁100%のジュースの寒天に、出雲市多岐のいちじくを浮かべた錦玉。華やかで、仄かに果実らしい酸味も兼ね備え、ねっとりとした甘味にプチプチ弾ける種…多彩な表情をもつ「フルーティー」な錦玉に心が弾みます。
また、小豆の皮を剥いてから炊き上げる朝汐餡の羊羹にも一工夫。餡を炊き上げるタイミングからラムレーズンを加えているので、あっさりとした羊羹と芳醇なレーズンの親和性も非常に高いのが魅力的。白餡じゃないの?と思う方。ぜひ一度原材料名をご覧になってくださいませ。手亡豆の記載はなく、小豆と書かれております。
寒天や小豆が生み出すまろやかな甘味に、優雅な果実の芳しさが折り重なったこちらのお菓子。私は冷やしてから頂くのが好みでした。また、公式サイトでは様々なアレンジ方法も掲載されているので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。私はヨーグルトに少しのせていただきましたが、いつもより朝からご機嫌になれたような気がします。
最後までご覧いただきありがとうございました。
<風流堂・本店>
公式サイト(外部リンク)
島根県松江市寺町151
0852-21-3241
9時~18時
定休日 元旦