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【食事制限なしで痩せられる】というのは大嘘です。私が食依存に苦しむ人たちにお願いしていること。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

ときどき、ネットなどで、【食事制限なしで痩せる】という謳い文句を見ることがありますが、それは大嘘です。私は、ダイエットアドバイザーの資格を持っている心理カウンセラーでありますが、「食事制限なし」で痩せることは、不可能と断言いたします。

痩せるためには、食事制限がマストです。食事制限なしに痩せることは出来ません。「好きな物を、好きな時に、好きなだけ食べる」という食生活を続けている限り、あなたが痩せられることはありません。

※「マスト」は、英語の「must」が由来のカタカナ語で、「〇〇しなければならない」という意味で使われます。 「必須」「重要である」「なくてはならないもの」といった意味もあり、必ず成し遂げるべきことや、必ず用意するものなどを表現する場合に使います。

ただ、食事制限は、空腹を我慢するという意味ではありません。空腹を我慢しなくても痩せることは可能です。そう、「食事制限イコール空腹を我慢」ということではない…ということです。

痩せられるかどうかは、「いつ何を、どのくらい食べるか、食べないか?」で決まります。繰り返しになりますが、「好きな物を、好きな時に、好きなだけ食べる」という生活を続けている限り、あなたが痩せることは、病気にでもならない限り、永久にありません。

痩せられるかどうかは、食事制限が8割です。
残りの2割は、運動と生活習慣で決まります。あなたが気が向いた時に、フラッとジョギングしたところで、あなたの体重が減ることはありません。

※ 生活習慣とは、たとえば睡眠時間のことです。あなたが、遅寝遅起き、短時間睡眠だと、痩せることはかなり難しくなります。

あるネット記事に、次のようなことが書かれてありました。

【食事制限なしのダイエット方法】
1. 過食防止にもなる水分補給はこまめにする。
2. カロリーが高い食事は、朝食か昼食に食べる。
3. 食べ過ぎた時は、18時以降のプチ断食でリセットする。
4. 食事はどんなメニューでも、1汁3菜。
5. 間食やおやつを食べるのは、昼食の2~3時間後に。
6. 夕食は就寝の4時間前までに。

如何でしょう?
上記に書かれてあることは、全て食事制限だと思いませんか?

よって私は、「食事制限一切なしで、あなたを痩せさせます」と謳っている人や団体を信用しておりません。大噓つきだと思っています。そんな謳い文句で、肥満で悩んでいる人をおびき寄せ、自分の高い商品や自分の高額情報商材を買わせようとするだなんて、詐欺そのものだと思っています。


結果にコミットする、ライザップの食事メニューをご紹介します。
1.1日の栄養素は糖質50g(もしくは120g)+タンパク質140g(体重×1.7)
2.1日に3リットルの水を飲む。
3.1日の終わりに、アプリで、今日の3食分の食事をトレーナーに報告し、フィードバック(アドバイス)をもらい、翌日それを実行に移す。

如何でしょう? あの有名なライザップだって、しっかりと厳密に食事制限をやっていると思いませんか?

上記を守ることができれば、あなたは高確率で痩せることが出来ます。
ジムに行って、身体を鍛える、筋トレする…などは、おまけのようなものです。
大切なのは食事制限。あなたが、痩せられるかどうかは、いつ何をどのくらい食べたか? によって決まるのです。
食事制限が辛くって、心挫けそうな時に、あなたを支えてくれるのが、トレーナーです。トレーナーの存在は、でかいです。←「ライザップを利用する価値は、ここにある」と言っても過言ではないです。

けれど、いくら痩せさせるのが得意というライザップだって、あなたが糖質を何百グラム以上も摂って、ほとんど水も飲まず、「今日何を食べたか?」を記録せず、トレーナーに報告もしなければ、あなたを痩せさせることは、出来ません。

そう、痩せられるかどうかのカギは、あなたが、「いつ、何を、どのくらい食べたか?」なのです。←これは、「空腹を我慢できたかどうか?」では、ありません。

肥満症の人は、ほとんど食依存症と言っていいでしょう。


私は、「○○がやめられない」という依存症の人を回復に向かわせることが得意なカウンセラーです。
私は、アルコール依存症の人に向かって、ギャンブル依存症の人に向かって、性依存症の人に向かって、ある小さなお願い事をします。
お願い事は小さなものです。普通の人、依存症じゃない人にとっては、当たり前に簡単に出来ることばかりです。でも、その簡単なことが依存症の人には、なかなか出来ないのです。

でも、良くなる人は、私が言ったお願い事を何とかやろうとします。挑戦します。「頑張ります」と言ってくれます。

依存症が良くなるかどうかは、その人の頑張りしだいです。私が24時間365日、その人にピッタリと寄り添っていれば、その人の依存症は良くなるのですが、さすがにそんなことは出来ません。

私は、人としてカウンセラーとして、可能な限り、その人のモチベーションを維持させようと努力します。けれど、最終的に、私のお願いをやるかやらないかは、結局クライアント次第となります。←良くなるかどうかは、本人の頑張り次第…という部分は否めません。

たとえば私が、「毎日、簡単な(食事)日記を書いてくださいね。書き忘れる日があっても構わないので、なるべく毎日 日記を書くようにしてくださいね」とか、「毎日、決まった時間に体重を測って、出来ればそれを記録してくださいね」と言うと、「無理」「それは出来ない」「面倒くさい」とおっしゃるクライアントが少なからずいます。そういう人をヤル気にさせるのも私の仕事ですから、私はあの手この手を使って頑張りますが、そういう悪魔の言葉をつぶやく人が自分の症状を改善させるのは極めて困難です。

当たり前ですよね。ラ〇ザ〇プに通っている人が、糖質を何百グラム以上も摂って、ほとんど水も飲まず、「今日何を食べたか?」を記録もせず、好きな時に好きな物を好きなだけ食べていれば、痩せることは出来ないですよね。それと同じです。

あなたが、本気で、「〇〇をやめたい」と願うのであれば、どうぞ信頼のおける、精神医学や薬にも詳しい専門家の許をお訪ねください。そうすれば、あなたは、依存症の沼から抜け出すことが出来ます。私は、あなたが、心優しい有能なカウンセラーに出会うことを、心から祈っています。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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