北朝鮮は旧式のスカッド短距離弾道ミサイルを発射か
11月3日夜に北朝鮮は3発の短距離弾道ミサイルを発射しました。この日は朝にICBM(発射失敗)を含む3発を既に発射しており、朝と夜に3発ずつ合計6発のミサイルを発射したことになります。夜の発射は北朝鮮の黄海北道の谷山郡からで、日本海に着弾しています。
観測された飛行性能はこのようになっています。
韓国軍の観測
- 水平距離490km、最大高度130km、速度マッハ6
自衛隊の観測
- 水平距離500km、最大高度150km
これは通常弾道で発射された短距離弾道ミサイルの数字です。つまり弾道ミサイルとしては低く飛ぶ新型のKN-23やKN-24ではありません。しかし通常弾道で500km飛んでいるとなると、過去に北朝鮮が発射したミサイルの中では旧式のスカッド系しか該当するものがありません。(追記:11月7日の北朝鮮発表でスカッドと確認。)
すると新型のKN-23などを発射するのが勿体ないと感じて、威嚇用には何でも撃てればよいと旧式のスカッドを引っ張り出してきた可能性があります。
北朝鮮の最近のミサイル発射(年間カウント数は暫定数値)
- 10月28日昼 47号、48号 SRBM
- 11月02日朝夕 49号~71号? SRBM? ※23発、実際はこれより少ない
- 11月03日朝夜 72号~77号? ICBM×1、SRBM×5 ※6発
※11月2日のミサイル発射は合計23発以上だが、地対空ミサイルや多連装ロケットなどが交じっており、後日の精査でカウント数が減る予定。
※11月3日のICBMは発射失敗と推定され、観測された数字ではIRBM相当の飛行性能でしか飛んでいない。
※SRBM 短距離弾道ミサイル
※IRBM 中距離弾道ミサイル
※ICBM 大陸間弾道ミサイル