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マーシュが移籍後初のホームランを打つ。相手の投手も前エンジェルス

宇根夏樹ベースボール・ライター
ブランドン・マーシュ(フィラデルフィア・フィリーズ)Aug 16, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月30日、ブランドン・マーシュ(フィラデルフィア・フィリーズ)は、8回表にホームランを打った。0対9からの3ラン本塁打だったため、勝利にはつながらなかったものの、マーシュにとっては、フィリーズの選手として打った初のホームランとなった。

 マーシュにホームランを打たれたノエ・ラミレス(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)も、現在のチームに在籍する前は、エンジェルスにいた。昨年5月にエンジェルスを退団し、ダイヤモンドバックスに入団している。ただ、マーシュがメジャーデビューしたのは昨年7月なので、時期は重なっていない。

 マーシュは、今月2日にロサンゼルス・エンジェルスからフィリーズへ移籍した。その翌々日のフィリーズ・デビューから前日までの出場14試合は、故障者リスト入りを挟み、打率.225(40打数9安打)と出塁率.262だった。長打は、二塁打が2本だ。8月30日は、シングル・ヒットと三振に続き、ホームランを記録した。

 今シーズン、移籍するまでの出場93試合は、打率.226(292打数66安打)と出塁率.284、8本塁打。今のところ、移籍後の打率と出塁率は、わずかなサンプル数とはいえ、移籍前とそう変わっていない。30%以上の三振率も同様だ。

 一方、マーシュと交換にフィリーズからエンジェルスへ移ったローガン・オホッピーは、移籍前後ともAAでプレーし、移籍前は出場75試合で打率.275と出塁率.392、15本塁打、移籍後は出場17試合で打率.259と出塁率.443、7本塁打を記録している。

 マーシュとオホッピーは、それぞれ、外野手と捕手というだけでなく、打者としてのタイプも異なる。マーシュは、パワー・ヒッターではない。けれども、マーシュも、マイナーリーグ時代の出塁率は低くなかった。今シーズンのリハビリ出場2試合を除き、通算295試合に出場し、出塁率.371を記録している。打率は.288、ホームランは25本だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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