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菅首相、総裁選出馬断念で通信業界はどうなるのか 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.434

石川温ケータイ/スマホジャーナリスト

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石川 温の「スマホ業界新聞」

2021/09/04(vol.434)

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《目次》

1.「スマホ値下げ」を実現した菅総理が総裁選の出馬を断念

-----この1年「アクションプラン」に振り回された通信業界

2.菅首相、出馬断念で混迷する総裁選

------通信業界に影響を与える次期総裁は誰か

3.UQモバイルが「家族みんな3GB990円」の自宅セット割を投入

-----NTTドコモは、いつ「エコノミー」で対抗するのか

4.今週のリリース&ニュース

5.編集後記

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1.「スマホ値下げ」を実現した菅総理が総裁選の出馬を断念

-----この1年「アクションプラン」に振り回された通信業界

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菅義偉政権が9月中に終焉を迎える。昨年秋に安倍晋三首相からバトンタッチして政権運営をしてきたが、コロナ対策に専念するという表向きの理由で総裁選への出馬を断念した。

通信業界にとってみれば菅政権に翻弄された1年であった。

菅政権が目玉政策として掲げていた通信料金の値下げ問題。2020年中に答えを出せと携帯電話会社各社に圧力があったようで、NTTドコモはahamo、ソフトバンクはソフトバンク on LINE(当時、現LINEMO)を12月中に発表した。KDDIはUQモバイルでの新料金プランでお茶を濁そうとしたら、武田良太総務大臣の逆鱗に触れて軌道修正。年明けにpovoを発表して事なきを得た。

2020年10月27日に総務省で「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン」を公表したこともあり、通信料金と端末代金の完全分離への徹底、SIMロック解除の推進、eSIMの導入、音声卸料金やデータ接続料の低廉化などの道筋もつきつつある。

菅政権にはいろいろと不満の声は上がっていたが、通信料金に関しては世界で2番目に安い料金体系を実現したのは間違いない。総務省では10年以上にわたって競争政策を実施してきたが、手ぬるい中身だったこともあり、何一つ、成果は出せていなかった。その点、菅首相になったことで、この1年で一気に通信業界の慣例や習慣が見直された。

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ケータイ/スマホジャーナリスト

日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経TRENDY編集記者としてケータイ業界などを取材し、2003年に独立。現在は国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップル、海外メーカーなども取材する。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。ニコニコチャンネルでメルマガ「スマホ業界新聞」を配信。近著に『これからの5Gビジネス』(エムディーエムコーポレーション刊)がある。

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