【東京都中央区】江戸時代のそばつゆは、醤油ではなく味噌味だった!江戸時代の調味料が、銀座で買えます。
1643年に発行された「料理物語」は、日本最古の料理書と言われています。銀座8丁目にある三河屋では、その中に出てくるレシピを再現して作った江戸時代の調味料があります。「煎酒(いりざけ)」(300ml864円)と「煮抜き汁」(300ml756円)です。
「煎酒」とは、日本酒に梅干しと花かつおを入れてじっくりと煮詰めたもので、醤油が一般的に広まる前に江戸の食卓で欠かせなかった調味料です。「醤油と同じように使える」ということで、味が分かるように豆腐にかけて食べてみました。
梅干しが使われていますが、酸っぱいというよりも清涼感が強く、かつおだしの風味が生きています。まろやかで、クセがなく、どんな食材とも合いそうです。おひたしにかけたり、タレの代わりに納豆に入れても美味しかったです。単なるかつおだしでも、梅酢でもない、ありそうでなかった味。暑くて食欲のない日でも、煎酒をかければさっぱりと食べられそうです。
「煮抜き汁」は、醤油味の麺つゆが普及する前に、江戸で一般的だった「みそ味の麺つゆ」です。三河屋の煮抜き汁は、同量の水で薄めて使います。今回は、そうめんに使用しました。
八丁味噌を使ったつゆは、まろやかで風味豊か。のり、ごま、シソなどの薬味ともよく合いました。これまで、麺つゆ一択だったそうめんですが、筆者は煮抜き汁の方が好みです。
レシピだけど見ると「自宅でも作れそう」と思ってしまいそうですが、食べてみると分かります。煎酒も煮抜き汁も、かつおの旨味がしっかりして、他の材料とのバランスが良く、これを使うだけで、まるで料亭で出される料理のように美味しくなるのです。全国から取り寄せ注文が入るというのも頷けます。
この夏我が家で重宝しそうな、「煎酒」と「煮抜き汁」。あると便利な、万能調味料です。
【銀座三河屋】
住所:東京都中央区銀座8-8-18
電話:03-3571-0136
営業時間:11:00~20:00
定休日:日曜、祝日