15球団にいる「元監督のコーチ」。日本プロ野球でも采配を振ったあの人もそう。なかには2人の球団も
2月22日、ボストン・レッドソックスのベンチ・コーチに、ジェリー・ナロンが就任した。
昨シーズンまで、ナロンはアリゾナ・ダイヤモンドバックスのベンチ・コーチだった。レッドソックスのベンチ・コーチは、2003年にも経験している。ロン・レネキー監督の下でベンチ・コーチを務めるのも、2011~15年のミルウォーキー・ブルワーズに続く2度目だ。
なお、レネキーの肩書きには「暫定」がついている。レッドソックスが2018年にサインを盗んでいた疑惑に関する調査が、まだ完了していないためだ。当時、レネキーはレッドソックスのベンチ・コーチだった。
レネキーと同じく、ナロンもメジャーリーグの監督経験者だ。テキサス・レンジャーズ(2001~02年)とシンシナティ・レッズ(2005~07年)の2球団で、采配を振った。
元監督のコーチは、珍しくない。現時点では、30球団中15球団にいて、その人数は16人を数える。アトランタ・ブレーブスは2人だ。ベンチ・コーチのウォルト・ワイスは、2013~16年にコロラド・ロッキーズで監督を務め、三塁コーチのロン・ワシントンは、2007~14年にレンジャーズで指揮を執った。ワシントン監督が率いたレンジャーズは、2010~11年に2年続けてワールドシリーズまで進んだ。レンジャーズのワールドシリーズ進出は、1961~71年のワシントン・セネタース時代を含めても、この2度しかない。
ちなみに、マイアミ・マーリンズの三塁コーチ、トレイ・ヒルマンは、メジャーリーグ、日本プロ野球、韓国プロ野球のいずれでも、監督を経験している。カンザスティ・ロイヤルズ(2008~10年)の前後に、北海道日本ハムファイターズ(2003~07年)とSKワイバーンズ(2017~18年)で采配を振った。
現役監督のなかからも、元監督のコーチは出てきそうだ。シカゴ・カブスのベンチ・コーチとロサンゼルス・エンジェルスの投手コーチ、アンディ・グリーンとミッキー・キャラウェイは、昨シーズンの開幕を監督として迎えた。10年前の開幕時に監督だった30人のうち、ワシントンとヒルマンを含む7人は、現在、メジャーリーグの球団でコーチを務めている。