パッケージの裏面を見るだけでわかる!洗濯洗剤の選び方とプロが薦めるタイプ別ベスト洗剤5選
こんにちは、おうちクリーニング(洗濯)研究家のハナです。
ドラッグストアに行くと、粉末、液体洗剤にジェルボール、おしゃれ着用などなど、たくさん種類があってどれを選べばいいか迷っちゃいますよね?
毎年毎年新しい洗剤が、さも「今までなかった新しい技術ですよぉ」という顔をして発売されてますが、じつは洗浄力も成分は変わらないことが多々あります。
じつは実際に使ってみなくてもパッケージ裏の成分表をみるだけで洗剤の特徴や洗浄力はだいたいわかります。
なので、洗剤の特徴を知ることは一生使える家事スキルになるんです。
本日は、洗剤の読み方、選び方とそれぞれのおすすめ洗剤を紹介します!
洗剤の種類と特徴
・粉末洗剤(弱アルカリ性)
・液体洗剤(弱アルカリ性)
・液体洗剤(中性)
・ジェルボール(中性)
・おしゃれ着用洗剤(中性)
・液体洗剤(酸性)
さまざまな種類の洗剤がありますが、洗剤の種類って大きくわけて2つです。
弱アルカリ性か中性か!それ以外は例外
2021年にアリエールシリーズから「除菌ができるアリエール」という酸性の洗剤が発売されましたが、大手洗剤メーカーから発売されている酸性の洗剤って、その一種類だけなんです。
事実上弱アルカリ性と中性洗剤の一騎打ちなんです。
なぜなら、洗濯で落としたい汚れが酸性だから!
その組みを簡単に説明します。
主な酸性の汚れ:
汗、皮脂、手垢、油汚れ、食べこぼしなど
(ベタベタした粘りのある汚れ)
主なアルカリ性の汚れ:
尿石、水アカ、カビ、たばこ臭、電気ポットの白い汚れなど
(ガリガリと硬い汚れ)
洗剤と汚れは相反する性質のものが中和することで汚れが落ちます。
洋服に付着しやすい汚れはほぼ酸性。
なのでアルカリ性の洗剤のほうが洋服の汚れをよく落とします。
ちなみに先ほど挙げた洗剤のタイプは洗浄力の強い順に並んでいます(例外もあります)。
ちなみに弱アルカリ性か中性かを調べるのは洗剤のパッケージの裏面「液性」という項目に記載されています。
洗浄力だけじゃない洗剤の選び方
だったら、弱アルカリ性の洗剤を選べばいいのかといえば、そうもと言えず、
弱アルカリ性の洗剤は洗浄力ゆえに衣類に少なからずダメージを及ぼします。
洗剤残りなどがあると肌に悪影響を与えやすいのも弱アルカリ性の洗剤。
洋服のことを考えるとリモートワークで汗もほとんどかかないという場合は弱アルカリ性の洗剤はオーバースペックになります。
選ぶ基準としては
優先するのは衣類の風合い→中性
優先するのは汚れ落ち→弱アルカリ性
液性以外に確認すべき成分
液性が弱アルカリ性か酸性以外にもパッケージん成分を見るだけでどんな洗剤かわかります。
界面活性剤
界面活性剤は水と油のように通常だと反発して交わることのないものを交わらせる性質のある成分です。
洗濯洗剤に使われる主な海面活性剤は
・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)
洗浄力や消臭力が高い反面、衣類がゴワついたり肌刺激は強め。
一般的な洗剤の多くに含まれる成分ですが、洗剤残りがあると肌荒れの原因になります。
敏感肌の方はすすぎ1回の商品でも2回以上すすぐことをお勧めします。
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)
LASにくらべて洗浄力は弱めですが動物性繊維も洗えて風合いの良い仕上がりが特徴です。
・純せっけん分
いわゆる石けんです。皮脂汚れやタンパク質の汚れにつよく下着などについた汚れをよく落とします。肌への負担も穏やかなのが特徴です。石けんカスが出やすいのがデメリット
どの成分が最初に書かれているかで、風合い重視なのか、洗浄力重視なのかがだいたいわかります。
漂白剤
漂白剤の仕組みは汚れの色素を分解して破壊しることで目立たなくします。
オキシクリーンなどの酸素系漂白剤も、キッチンハイターなどの塩素系の漂白も汚れを落とす仕組みは同じですが、塩素系は洋服の染料も破壊してしまうほど洗浄力が高いので色柄ものには使えません。
洗剤に含まれている漂白剤は色柄ものにも使える漂白剤なので、入っているからといって怖がる必要はありません。
粉末洗剤と液体洗剤で含まれる漂白剤の性質が違います。
粉末洗剤に含まれる漂白剤は除菌
液体洗剤に含まれる漂白剤は抗菌ができます。
抗菌=菌を洋服につくことをふせぐ
除菌=洋服についた菌をやっつける
洗える洋服を選ぶ蛍光剤(蛍光増白剤)
蛍光増白剤その名の通り白を際立たせるためのもので白い洋服を洗う場合は頼りになり成分。
だけど、漂白剤よりも注意が必要なのが蛍光増白剤(蛍光剤)なのです。
蛍光剤がどういうものかを簡単に説明すると、洗剤で汚れを落とした後、繊維の表面に白色に見える塗料を塗るイメージです。
実際には白ではなく青白い蛍光色なのですが、紫外線が当たると白く見えるのです。
蛍光剤入りの洗剤を白い洗濯物以外に使うと色が抜けたように見えるために不向き。
黄ばみを身立たなくする特徴のある蛍光剤は特に黄色みを帯びた生成りの素材とは相性が悪く使用は厳禁。
洗剤と違って洗い流すのではく、衣類の表面に残さないといけない成分のために肌が弱い方にも向きません。
では、私のおすすめ洗剤をタイプ別に紹介します。
洗浄力抜群の「粉末洗剤」
粉末洗剤のメリット
粉末洗剤はもれなく弱アルカリ性で、洗浄力は抜群
カレーや果汁などの落としにくい汚れをシミ抜きなしで洗濯機で洗っただけで落とせるのは粉末洗剤だけ。
洗濯洗剤で除菌ができるのも粉末洗剤の大きな特徴です。
※液体洗剤で除菌ができるのは酸性洗剤の「除菌ができるアリエール」だけです。
粉末洗剤のデメリット
ただ、粉末洗剤には漂白剤のほかに蛍光剤が入っている製品が多く色柄ものには使いにくいです。
アルカリに弱いウールやシルクなどの動物性繊維を使った衣類にも向きません。
粉末洗剤はこんな人に向いています
・洋服の種類によって洗剤を使い分けをしている人
・部活など、汚れ物が多い
・コスパ重視の人
おすすめの粉末洗剤
LION ニュービーズ
粉末洗剤には珍しく漂白剤も蛍光剤も無添加です。
粉末だけど代物も色柄ものも一緒に洗えて洗浄力も高いです。
ドラッグストアでもよく特価になっていたりとコストパフォーマンスが良く、柔軟剤入りなので柔軟剤を別途購入する必要がありません。
洗った衣類を長期保存しても黄ばみが発生しにくい優秀な洗剤です。
玉石混淆の「液体洗剤(弱アルカリ性)」
液体と言えば中性洗剤が当たり前でしたが、2018年あたりから徐々に液体洗剤にも弱アルカリ性が増えてきて、2021年の今では液体洗剤の主流は弱アルカリ性になりつつあります。
とくにP&Gは液体洗剤でも弱アルカリ性が主流
液体洗剤(弱アルカリ性)のメリット
中性の液体洗剤に比べて全体に洗浄力が高め。
洗浄力は欲しいけど粉末洗剤は使いにくいという方に便利な洗剤。
粉残りの心配がないので、少ない水で洗うドラム式の洗濯機にも向いています。
コスパもよく、日常使いするのに向いている洗剤です。
液体洗剤(弱アルカリ性)デメリット
液体とアルカリ性の相性があまりよくなくいので、残念ながら洗浄力が中性洗剤に劣る製品も存在します。
玉石混淆で選ぶのが難しいのがこのタイプ
アルカリ性に弱いウールやシルクといった動物性の素材には使えません。
液体洗剤(弱アルカリ性)はこんな人に向いています
・粉末洗剤以外で洗浄力が高い洗剤を探している
・ドラム式洗濯機で使いたい。
・コスパ重視
おすすめの液体洗剤(弱アルカリ性)
とにかく洗浄力を重視したい人には
P&G アリエール PRO CLEAN
粉末洗剤に負けない洗浄力を誇る液体洗剤はアリエールPRO CLEANだけ!
漂白剤も蛍光剤も使われているので洗える洋服は限られますが、シミ抜きなどに時間をかけていられない、手間なくキレイに汚れを落としたいという方におすすめの洗剤です。
衣類を優しく洗いオールマイティな「液体洗剤(中性)」
液体洗剤(中性)のメリット
弱アルカリ性に弱いウールなども洗えますし、蛍光剤が入っていないために色柄ものも色褪せさせずに安全に洗うことができます。
コンパクトタイプのが多く容器が小さく狭いランドリーコーナーでも場所を圧迫することがありません。
洋服によって洗剤を使い分けたりせずに、洗剤を1つに絞りたいなら液体洗剤(中性)一択です。
液体洗剤(中性)のデメリット
一般的に洗浄力は弱アルカリ性の洗剤に劣るにもかかわらず価格は高め。
汚し盛りのお子様のいるご家庭には不向きな洗剤です。
液体洗剤(中性)はこんな人に向いています
・洗剤は使い分けずに1本に絞りたい
・容器は小さいほうがいい
・デスクワークやリモートワークであまり洋服が汚れない
おすすめの液体洗剤(中性)
花王 アタックZERO
洗浄力が弱いと言われる中性洗剤でありながら弱アルカリ性の液体洗剤よりも洗浄力が高く、軽量要らずに使えるワンプッシュボトルは一度使うとほかの洗剤を使いたくなくなるほど便利。
漂白剤、蛍光剤無添加なので日常着のほとんど全てを洗えます。
洗剤をどれか一つに絞るなら「アタックZERO」がもっともおすすめ!
洗濯洗剤は毎年新製品が発売されますが、従来品と成分も洗浄力も変わらないというのが現実です。
アタックZEROは発売されて3年たちますが “最新”の技術が詰まった新しい洗剤なのです。
つまんでポンのジェルボール
ジェルボールのメリット
粉末でも液体でもない第3の洗剤として2014年に発売されて以来、計量の必要がなく、指でつまんでポンと洗濯機に入れるだけという手軽さが人気の洗剤です。
ぷにぷにとした洗剤はカラフルでキレイなので洗濯するときのテンションを上げてくれます。
ジェルボールのデメリット
ジェルボールの全てが中性洗剤なのですが、多重構造にすることで今まで中性洗剤には使えなかった蛍光剤を配合するこができるようになりました。
蛍光剤は白物をより白く洗うことには長けていますが、色柄ものなどは色褪せてみえることがあるので不向きです。
蛍光剤で洗浄力を高く見せたからといってジェルボールは洗浄力も高くない。
洗剤の量の調整ができないので、少量の洗濯ものには向きません。
個人的には利便性ではジェルボールよりも花王「アタックZERO」のワンプッシュボトルに軍杯をあげます。
ジェルボールはこんな人に向いています
・何がなんでも計量の手間をははぶきたい
・かわいい洗剤でテンションを上げたい
おすすめのジェルボール
P&G アリエールBIOサイエンス 微香タイプ
ジェルボールって思ってる以上に香りが残るのがメリットでもありデメリットでもあるんです。
香害という言葉も生まれるくらい香りによって体調を崩す方も多いのが現状。
強すぎる香りは避けたいものです。
香りが強いジェルボールの中でも「アリエールBIOサイエンス 微香タイプ」は比較的香りが穏やかなタイプです。
ジェルボールは使いたいけど、香りが残りすぎるのは嫌だという方におすすめです。
デリケート衣類が自宅で洗える『おしゃれ着用洗剤』
おしゃれ着用洗剤のメリット
おしゃれ着用洗剤はウールやシルクといったデリケートな素材をダメージを与えることなく洗うことができる洗剤です。
一般的な中性液体洗剤でもウールやシルクを洗えますが、おしゃれ着用洗剤にはシリコンや柔軟化剤など繊維の滑りをよくする成分が含まれており、より縮みや型崩れを防ぎながら洗うことができます。
洗っても洗っても新品感つづくというキャッチフレーズ通り、伸びてしまった袖や襟ぐりの補修効果もあり、大切な洋服を美しく仕上げてくれます。
おしゃれ着用洗剤には柔軟剤に似た成分が入ってるので、おしゃれ着用洗剤を使う場合は柔軟剤は必要ありませんが、「香りをつけたい」「静電気を防止したい」などの付加価値を求めるのでれば使っても大丈夫です。
おしゃれ着用洗剤のデメリット
デリケート素材も優しく洗える反面、洗浄力はあまり期待できません。
汚れのひどい洋服を洗うのには向いておらず、一般の液体洗剤の洗濯1回にかかるコストの平均が12円なのに対して、おしゃれ着用洗剤の平均は23円でした。
普段使いするにはコスパが悪しぎます。
おしゃれ着用洗剤はこんな人に向いています
・ウールなどのデリケート衣類を自宅で洗いたい
・普段着用とお出かけ着用の洗剤を分けている
おすすめの「おしゃれ着用洗剤」
おしゃれ着用洗剤といえばエマール、アクロンのほかにボールド、シャレボンなどもありますが、どれも洗浄力は大きな違いはありません。
その中で、レーヨンやシルク、ウールなどの洗うと縮みやすい素材をもっともダメージなく洗えたのがアクロンでした。
シワの着きやすい綿素材の洋服もアイロンがいらないくらいシワなく仕上げてくれます。
一生迷わない洗剤の選び方 まとめ
優先するのは衣類の風合い→中性
(液体洗剤、おしゃれ着用洗剤)
優先するのは汚れ落ち→弱アルカリ性
(粉末洗剤、液体洗剤)
部活や食べこぼしなど汚し盛りの子供がいる、日常着をしっかり洗いたいのであれば弱アルカリ性の洗剤
それほど汚れないので衣類を風合い良く優しく洗いたい場合は中性の洗剤。
そして、迷ったら液体洗剤の中性洗剤がおすすめ
洗う素材を選びませんし、蛍光剤が入っていないので色柄者も安心です。
パッケージの裏を見るだけでもあなたに合った洗剤を探すことができます。
洗剤選びに迷ったら、洗剤の裏面を確認してライフスタイルにあう洗剤を選んでください。