通算214勝の投手がいる球団に、通算144勝の投手がマイナーリーグ契約で加わる
4月24日、テキサス・レンジャーズは、ジョニー・クエイトとマイナーリーグ契約を交わしたことを発表した。
クエイトは、38歳の先発投手だ。2008~23年の16シーズンに、先発363登板とリリーフ5登板で計2245.0イニングを投げ、防御率3.50を記録している。昨シーズンは52.1イニングで防御率6.02ながら、その前の2022年は158.1イニングで防御率3.35だった。
現在、レンジャーズのローテーションには、ネイサン・イオバルディ、ジョン・グレイ、マイケル・ロレンゼン、デイン・ダニング、アンドルー・ヒーニーの5人が並んでいる。
開幕から故障者リストに入っている3人のうち、ジェイコブ・デグロームとタイラー・マーリーのシーズン初登板はオールスター・ブレイク後だろうが、マックス・シャーザーは、予定の6月か7月よりも早く復帰できそうだ。ダラス・モーニング・ニューズのショーン・マクファーランドによると、ブルース・ボウチー監督は「5月のある時点」と語っているという。
今月14日に――11日まで遡って――故障者リスト入りしたコディ・ブラッドフォードは、順調にいけば、5月を迎える前に戻ってくる。ブラッドフォードは、実績のある先発投手ではないものの、メジャーリーグ2年目の今シーズンは、ここまで3登板とも5イニング以上&2失点以下。持ち前の制球力を発揮し、19.1イニングで防御率1.40を記録している。
また、AAAには、プロスペクトのジャック・ライターがいる。4月18日のメジャーデビューは、3.2イニングで7点を取られ、翌日にAAAへ戻されたが、資質に疑問符がついたわけではない。アル・ライターの息子というだけでなく、ジャックは、2021年のドラフトで全体2位指名を受けた。
クエイトがメジャーリーグへ昇格する可能性は、高くなさそうに見える。それでも、チャンスはゼロではない。
これまでに、シャーザーは214勝、クエイトは144勝を挙げている。彼らがローテーションに並べば、ともに140勝以上は、現役最多のデュオとなる。現時点の最多は、アトランタ・ブレーブスの120勝デュオ、132勝のチャーリー・モートンと122勝のクリス・セールだ。
なお、セントルイス・カーディナルスでは、ランス・リン、カイル・ギブソン、ソニー・グレイが、100勝トリオを形成している。それぞれ、137勝、106勝、100勝。グレイは、今シーズン最初の2登板に、99勝目と100勝目を挙げた。どちらも失点はなく、黒星を喫した3登板の6.1イニング2失点(自責点2)を含め、17.1イニングで防御率1.04を記録している。