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【目黒区】1枚ステーキ肉を大胆に挟んだ「パイナップルパンバーガー」が中目黒で販売中

Chikuwa地域ニュースサイト号外NETライター(東京都目黒区)

経産牛(子牛を産んだ母牛)は敬遠され、廃棄されているってご存じでしたか?

硬くなりやすいというのがその理由なんだそうです。なんてもったいない・・・。

今回ご紹介する「パイナップルパンバーガー」は、廃棄される運命にある牛肉を独自の切り方や調理方法でおいしいステーキ肉として蘇らせる試み。

香港のソウルフードである「パイナップルパン」を使ったオリジナルバーガーが、中目黒「肉工房 志方」で2023年2月13日(月)から発売されています。

「パイナップルパンバーガー」を実際に食べてみた!

「パイナップルパンバーガー プレーン」
「パイナップルパンバーガー プレーン」

今回の発売開始に先駆けて、メディア向けの試食会が行われました。会場は「肉工房 志方」のグループ会社である「焼肉鍋問屋 志方」です。

まずは「パイナップルパンバーガー」のお味をチェックしていきましょう。1枚ステーキ肉の味付けは3種類、「プレーン」「甘口ソース」「マヨマスタードソース」です。

パイナップルパンバーガー プレーン

まず最初はお肉の味そのものをシンプルに楽しめる「プレーン」から。味付けは塩・胡椒のみで焼き上げた1枚ステーキ肉をパイナップルパンでサンドしています。

食べやすいようにハーフサイズにカットして提供いただきました。

肉厚で大きな1枚ステーキ肉がパンから贅沢にはみでています。これは食べ応えがありそう!

経産牛を使用しているといいますが、歯で簡単にかみ切れるほどのやわらかさ。肉のうま味がぎゅっと凝縮されており、濃厚なお肉の味が存分に楽しめました

だだやわらかいだけではなく、きちんと噛み応えもあります。肉々しさと、少し甘味のあるパイナップルパンとすごく相性がいい。

普通のバンズよりも、パイナップルパンの方がおいしくて、私の好みかもしれません。

パイナップルパンバーガー マヨマスタード

続いて「マヨマスタードソース」を試食してみます。マヨネーズは魔法の調味料。

マヨネーズを使っただけでいろんな食材がおいしくなりますよね。マスタードの粒粒感や酸味、マヨネーズのコクがバランスよく、お肉の味わいがまたおいしく進化しました。

パイナップルバーガー 甘口ソース

ラストは「甘口ソース」です。お醤油をベースにして開発したオリジナルのソース。

和洋折衷のソースはステーキ肉のうま味を上手に引き立たせており、濃いめの味付けになっています。パンチのある味わいがお好きな方はこれがイチオシなのではないでしょうか。

「NIPPON和牛プロジェクト」から誕生した「パイナップルパンバーガー」

(画像提供:合同会社パラード)
(画像提供:合同会社パラード)

今回の「パイナップルパンバーガー」を企画・開発したのは合同会社パラード。日本の畜産業界では離農・後継者不足が深刻化しており、肉のランクを重要視するあまりに、ランク外で廃棄される肉が多いことも課題の一つとなっています。

畜産業の持続経営を少しでも支えたい。そんな思いから発足したのが「NIPPON 和牛プロジェクト」。ランク外、端肉、殺処分など「生産・製造・販売ロス」となる牛肉を有効活用し、新しい価値を生み出す商品として蘇らせる取り組みを2022年秋からスタートさせています。

畜産農家や食肉卸業者、飲食店経営者、食品メーカー、料理人、学生などがタッグを組み、2023年に新宿住友ビル三角広場で「TOKYOキッズフェスタ2023」を開催。「パイナップルパンバーガー」「和王牛餃子」「ジャージー牛餃子」「和牛サイコロステーキ」などをテスト販売して大好評だったそうです。

「パイナップルパンバーガー」は、肉本来のおいしさを引き立たせることにこだわりぬいて開発!

中目黒にある帝神志方ミートの直営店「焼肉鍋問屋 志方」
中目黒にある帝神志方ミートの直営店「焼肉鍋問屋 志方」

今回販売される「パイナップルパンバーガー」は、合同会社パラードと「焼肉鍋問屋 志方」「肉工房 志方」を経営する帝神志方ミート株式会社が共同で開発した商品。

帝神志方ミート株式会社は兵庫県加古川市にある食肉卸業を営んでいる会社で、但馬牛、神戸ビーフをはじめ、国内各地の高品質な牛肉を提供している会社です。

「焼肉鍋問屋 志方」の店内
「焼肉鍋問屋 志方」の店内

帝神志方ミートが取扱う牛肉をお店で実際に食べられる直営店舗は、中目黒にある「焼肉鍋問屋 志方」だけ。牛肉卸業者が営む実店舗として、極上の牛肉をリーズナブルに提供しています。

代表取締役である前西貴哉さんは、料理人でもあり、お肉の美味しい食べ方を徹底追及。今回の「パイナップルパンバーガー」の商品開発に、並々ならぬこだわりと情熱で取り組んだそうです。

また、香港のソウルフードといわれる「パイナップルパン」。日本ではパン生地にクッキー生地を載せて焼いたパンを「メロンパン」といいますが、香港ではメロンではなくパイナップルに見立てて「菠蘿包(ポーローパウ=パイナップルパン)」と呼んで親しんでいるそう。

「パイナップルパンバーガー」に使用するパンは、お肉の味を引き立たせるものとして老舗パンメーカーと合同でオリジナル開発。一つひとつ手作りで焼き上げています。

手作りゆえにきれいに成形できないパンも生まれますが、そちらもすべて引き受けて製品化。食品ロスを低減し、通常なら流通に乗らないようなものもすべて活用するという「NIPPON 和牛プロジェクト」ならではの試みですね。

開発の途中で、パイナップルパン単体のみで食べた場合においしかったものもあったそうですが、あくまでも主役はお肉。ということで、お肉を挟んで一緒に食べておいしいものを試行錯誤の末に編み出したそうです。

ほんのりとした甘みや、サクサク感、歯切れの良さ。お肉との素晴らしいハーモニーが楽しめる一品でした。

「パイナップルパンバーガー」いちばん気に入ったのは「プレーン」!

すべての試食を終えて、いちばん「パイナップルパンバーガー」の魅力、牛肉のおいしさを楽しめたのは「プレーン」でした。肉好きの私としては、最も肉らしさを堪能できた一品

じつはパラードの代表・清水誉雄さんが「絶対これがおいしい」と推した商品だったそうです。帝神志方ミートの前西さんは、玉ねぎなど野菜を一緒に挟んだ方がいいのではと思ったそうですが、清水さんの要望でプレーンが誕生したとか。

切り方や調理方法でおいしく仕上げた1枚ステーキ肉の魅力が感じられるのは、やはりシンプルな味付け。

「甘口ソース」「マヨマスタードソース」ももちろんおいしいのですが、濃いめの味付けになるので、お肉の他にお野菜などが欲しくなります。皆さんの感想はいかがでしょうか。

ぜひ、実際に味わってみてくださいね。

おいしく食べてSDGsにもなる、身近な社会貢献「パイナップルパンバーガー」

こんなにおいしい牛肉が今まで捨てられてきたなんて、なんてもったいないことでしょう。サシの入り方やブランド牛、ランクにこだわるあまりに捨てられてしまうのは本当に残念です。

1日40個限定販売・テイクアウトのみでの提供となりますが、ぜひ皆さんにも味わっていただきたいおいしさです。食べることで生産者をはじめとした「つくり手」を応援することにもつながるアクション。

「パナップルパンバーガー」が購入できる中目黒「肉工房 志方」
「パナップルパンバーガー」が購入できる中目黒「肉工房 志方」

購入できるのは、揚げたてカツやコロッケなどの惣菜、精肉の販売店「肉工房 志方」となります。ぜひ、お気軽に足を運んでみてはいかがでしょうか。

■取材協力

合同株式会社パラード帝神志方ミート株式会社

【パイナップルパンバーガーが購入できる店舗概要】
肉工房 志方
営業時間:11時~19時、日曜休み
住所:東京都目黒区上目黒3丁目13−15
※パナップルパンバーガーは1日40個数量限定で発売。公式LINE「肉工房 志方 中目黒店」で予約可能

地域ニュースサイト号外NETライター(東京都目黒区)

コピーライターからWebライターへ転身。アロマセラピスト・整体師としても時々活動しています。趣味はカンフー(八卦掌・長拳)と古代史(関裕二先生のファン)。目黒区の魅力やおもしろいところを発信していきます。取り上げて欲しい目黒の穴場や情報もぜひお寄せください!

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