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台風14号は”スーパー台風”に発達中

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風14号の雲(8日19時、ウェザーマップ)

JTWCの発表ではスーパー台風の勢力に発達

JTWCの発表に筆者加工あり
JTWCの発表に筆者加工あり

スーパー台風とは、JTWC(米軍合同台風警報センター)が台風の強さを分類する上で、最も強い区分とのことであり、1分間平均の最大風速が130ノット(約67メートル)以上の強力な台風のことを指します。

そして今回の台風14号がこのスーパー台風として発表されています。

これはあくまでも日本の気象庁ではなく、JTWCが発表しているものですが、台風14号はきょう8日(水)午後3時の段階で、1分間平均の最大風速が140ノット(約70メートル)、最大瞬間風速約85メートルの超強力な台風として解析されています。

JTWCの予想では、今が最盛期の勢力で、今後やや弱まるものの、スーパー台風に近い勢力でフィリピンと台湾の間を通過した後、勢力を落としながら、週末から週明けにかけて、中国大陸へ上陸する見通しです。

日本の気象庁は非常に強い勢力

台風14号の予報円(ウェザーマップ)
台風14号の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風情報(気象庁)

台風14号は、JTWCの発表では最も強いスーパー台風との解析ですが、日本の気象庁の発表では最強の猛烈な勢力ではなく、それより一つ下の非常に強い勢力という発表になっています。

JTWCの発表とは勢力にやや開きがありますが、これは台風の解析手法によるもので、特に珍しいことではありません。ただ今回はやや乖離が大きいように感じます。

気象庁のきょう8日(水)午後6時の発表では、中心気圧940hPa、最大風速50メートル、最大瞬間風速70メートルとなっており、今後もう少し発達しながらフィリピンの北海上を通過し、11日(土)から12日(日)にかけて、台湾付近を北上する見通しです。

予報円の東側を進むと、非常に強い勢力で、石垣島など先島諸島にかなり近付くおそれも残っていますので、今後も最新の情報にご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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