女性が職場でASD(自閉スペクトラム症)に気づくきっかけ3選【保育士ママが漫画でわかりやすく解説】
こんにちは!発達と育児のケアサポーター『夢カナエ』です。
わたしは保育士・幼稚園教諭と介護福祉士の資格を持つ、神経発達症(発達障害)の子の親でもあります。
ASD(自閉スペクトラム症)の人は、コミュニケーションが苦手であったり、物事に強いこだわりを持つ傾向があります。
しかし女性の場合は、男性に比べて人に合わせようと努力する傾向が強いので、大人になるまで気づかれないケースも多いようです。
学校では、成績優秀であると表面化しにくいケースもよくあります。
しかし社会人になって生活がガラリと変わると、意外なことでつまずいたり、上手くいかないことが多くて戸惑うことが増えてきます。
「なんで、自分だけこんなに上手くいかないのだろう?」
という違和感が続き、受診したところASDと診断されることもあるようです。
今日は、女性が職場でASDに気づく3つのきっかけを、いつものようにイラストを交えて順に紹介します。
1.コミュニケーションがうまくとれない
ASDの人は、いちいち言葉に出さなくても理解し合う『暗黙の了解』が苦手です。
また相手の表情から、その人の気持ちを汲み取ることにも苦労します。
そのため、常に感情的な行き違いが起こりがちです。
学校の校則のように、ルールがはっきりと文章化されているほうが、ASDの人にとっては理解がしやすいのです。
暗黙のルールが多い仕事ほど、ASDの人は仕事を覚えるのに時間がかかります。
2.あいまいな指示が理解できない
ASDの人は、相手の立場で考えることが苦手です。
たとえば、
「今日中に返信して」
と言われたら、
「今日中と言われたけど、早いほうが相手も助かるだろう」
とは考えません。
言葉通りに23時59分に返信して、平気な顔をしています。
「できるだけ早く」
と言われても、ほかの仕事をしていたりします。
相手にとっての「できるだけ早く」ではなく、すでにある自分の仕事を終えた上で「できるだけ早く」と考えてしまうのです。
相手から見ると、仕事の優先順位がわからない自分ファーストの人だと思われてしまいます。
しかし、たとえば、
「1時間以内に」
という具体的な数値があれば、それに合わせてきっちり仕事を終えるのがASDの人の特徴です。
3.融通がきかない
ASDの人は、いったん自分が決めたルールや手順から外れることを、とても嫌います。
定型発達の人は、波風を立てずに、人とうまくやっていくことに安心を感じます。
しかし、ASDの人はどんな状況であっても、自分の思い通りに物事を進められないと、大きなストレスを感じてしまうのです。
なので、急な仕事の計画変更があっても、
「無理です」
と即座に拒絶しがちです。
それでも変更を強制されると、パニックを起こすこともあります。