【戦国こぼれ話】戦国時代、ポルトガル人商人が日本人女性に行った破廉恥行為の数々
最近では、学校の先生でさえも破廉恥行為に及び、誠に残念としか言いようがない。大航海が盛んになった戦国時代、ポルトガル人商人が日本人女性に破廉恥行為を行ったというが、その真相とは。
■破廉恥行為の顛末
最初に、ポルトガル人商人による、日本人女性への破廉恥行為を挙げておこう。
1538年のこと、ポルトガル船がマカオを出発しインドへ向ったが、運が悪いことにマラッカに近いジョホール沖で座礁した。
この報告を耳にした宣教師のコウトは、ポルトガル人商人が日本や中国で行った放逸な行為に原因があると考え、それゆえに神罰が下ったと手厳しく評価した。
ポルトガル人商人が行った「放逸な行為」は、次のように記述されている(岡本良知『改訂増補 十六世紀日欧交通史の研究』引用史料より)。
神はポルトガル人商人らが神を恐れることなく、色白く美しき捕らわれの少女らを伴い、多年その妻のように船室で愛人として同棲した破廉恥な行為を罰したのである。
この明らかな大罪は、神からも明白に大罰を加えられたのであった。それゆえ、彼らに神の厳しい力を恐れさせるため、中国・日本の航海中に多数の物資を積載した船を失わせ、もってこれを知らしめようとしたのだ。
また、中国・日本方面では、ほかの国々よりもポルトガル人の淫靡な行為がはるかに多いので、神はそこに数度の台風によりそれらの者を威嚇・懲罰し、その恐ろしい悪天候により怒りを十分に示そうとしたことは疑いない。
ポルトガル人商人は少女を捕らえて愛人とし、船室で「破廉恥な行為」に及んだ。「破廉恥な行為」については、もはや言うまでもないだろう。それは、性的な行為を伴うものだった。
■ポルトガル人商人の神も恐れぬ行為
ポルトガル人商人は神をも恐れぬ行為に及んだので、神から天罰を下されたのである。天罰とは、船を座礁させることにより、船舶に積んだ貴重な品々を無駄にするというものだった。
しかもポルトガル人商人は、ほかの国々の人々よりも、中国・日本で数多くの淫行に及んだという。つまり、彼らの破廉恥行為は、この件だけに限らなかったのである。
ポルトガル人商人が破廉恥な行為に及んだ原因の一つには、その大半が独身者であったという指摘がある。ただ、仮に妻帯者であっても、妻を同伴して航海することは不可能に違いない。
彼らは寄港地で女性奴隷を購い、己の性的な欲求を満たしていたのである。彼らの破廉恥行為は後年に至っても、問題視された。それはキリスト教の教義にも反するものでもあった。
しかし、ポルトガル人商人が購入した奴隷の少女と破廉恥な行為に及んだり、渡航中に彼女らを船室に連れ込んだりしたことは、決して止むことがなかったのである。もはや性欲を抑えられなかったのだ。
当時、海外に売られた日本人女性の奴隷は、単に労働力の問題ではなく、ポルトガル人商人の性的欲求を満たすためだったという側面があった。その犠牲になったのは、誠に不運であるといわざるを得ない。
■まとめ
キリスト教の教義のこともあるが、ポルトガル人商人は性的欲求を抑えることができず、たびたび破廉恥行為に及んだ。当時は刑罰を科せられなかったようだが、現代は厳しく処分されるので、自制してほしいものである。
■主要参考文献
渡邊大門『倭寇・人身売買・奴隷の戦国日本史』(星海社新書、2021年11月)