またしても起きた「車両突入テロ」 日本でも起きる可能性はあるのか #専門家のまとめ
1日、アメリカ南部ニューオーリンズで、新年を祝う群衆にトラックが突っ込み、15人が死亡した。先月20日にも、ドイツ東部マグデブルクで、クリスマスマーケットの群衆に車が突っ込み、5人が死亡したばかりだった。相次ぐ「車両突入テロ」は、対岸の火事なのだろうか。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
先進国での「車両突入テロ」の続発は、秋葉原無差別殺傷事件がきっかけだったかもしれない。というのは、かつてテロの手口は、爆弾を使ったものが一般的だったが、先進国では材料調達や製造場所の監視が厳しくなり、テロ集団は(不満をため込んだ個人も)、簡単な手段を探すようになったからだ。
その結果、2016年7月のニース、同年12月のベルリン、2017年4月のストックホルム、同年6月のロンドン、同年8月のバルセロナ、同年10月のニューヨークと、暴走車テロの連鎖が広がった。
実は、日本でも、同じような背景を持つ事件は起きている。それは、「幸せ」のシンボルをターゲットにした「自爆テロ型犯罪」だ。
秋葉原事件は、秋葉原という「ゲーム・アニメの聖地」が、川崎市登戸通り魔事件は、私立カリタス小学生という「エリートの卵」が、京王線ジョーカー事件は、ハロウィーンという「歓喜の夜」がターゲットとなった。
そして、ドイツの事件は「ハッピークリスマス」、ニューオーリンズの事件は「ハッピーニューイヤー」がターゲットだ。貧富の格差が広がれば広がるほど、こうした「自爆テロ型犯罪」の危険性は高まるだろう。