オープン戦の最高勝率チームは、約半数がCSへ進めず。直近4年の1位はいずれもシーズン勝率5割以下
昨年のオープン戦で、広島東洋カープは12球団最高の勝率.667(8勝4敗4分)を記録した。一方、レギュラーシーズンは勝率.500(70勝70敗3分)。リーグ4位に終わり、CS(クライマックスシリーズ)進出を逃した。
オープン戦の最高勝率チームが、その年のCSへ進めなかったのは、昨年の広島東洋が初めてではない。6チーム目だ。CS進出は7チームなので、割合としてはほぼ半々となる。
また、2016年以降の4チームに限れば、CSへ進んだのは2018年の読売ジャイアンツしかない。この年の読売も、CSに進出したとはいえ、オープン戦の勝率.688(11勝5敗1分)に対し、レギュラーシーズンは勝率.486(67勝71敗5分)の3位だった。オープン戦の最高勝率チームは、4年続けてレギュラーシーズンで勝ち越せていない。
オープン戦の最高勝率チームに限ったことではない。2007~19年の計156チーム(12チーム×13年)中、オープン戦で勝率.600以上は49チームを数える。そのうち、42.9%の21チームはCS進出を逃した。レギュラーシーズンで勝ち越せなかったのも、同じく21チームだ。
とはいえ、オープン戦で勝率.400以下の47チーム中、CSへ進んだのは36.2%の17チーム。レギュラーシーズンの勝ち越しも17チームだ。オープン戦の勝率が.600以上のチームと.400以下のチームを比べると、CS進出もシーズン勝ち越しも、割合は前者の方が高い。
なお、オープン戦で12球団最低の勝率だったチームがCSへ進んだのは、2008年の読売だけだ。オープン戦は勝率.167(2勝10敗3分)に終わったが、レギュラーシーズンの勝率.596(84勝57敗3分)は、パ・リーグを含めた12球団のなかで最も高かった。