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ペロブスカイト太陽電池 次世代エネルギー技術に高まる期待 安全性リスクへの対応も #専門家のまとめ

南龍太記者
ペロブスカイト太陽電池の発電の仕組み 図解イラスト(提供:イメージマート)

再生可能エネルギー普及の起爆剤として、ペロブスカイト太陽電池が注目を集めています。従来型の太陽光発電設備と比べ、軽量で高効率だと期待される一方、安全面でのリスクが指摘されています。材料に鉛等の有害物質が含まれていることです。

本稿では、ペロブスカイト電池の基本的な仕組みや利点、課題に関する記事をピックアップ。この新技術の重要性や普及に向けた取り組みについて端的にご紹介します。

ココがポイント

▼ペロブスカイト電池は、従来の太陽電池と比べ、低コスト化が見込めて、軽く柔軟、主原料のヨウ素の確保が容易という利点がある。

日本の再エネ拡大の切り札、ペロブスカイト太陽電池とは?(前編)~今までの太陽電池とどう違う?(資源エネルギー庁)

▼国のグリーンイノベーション基金の後押しもあり、早期の社会実装に向け企業や大学が開発を加速させている。

日本の再エネ拡大の切り札、ペロブスカイト太陽電池とは?(後編)~早期の社会実装を目指した取り組み(資源エネルギー庁)

▼一方で弱点も指摘されている。鉛などの有害物質が使われるといった安全面でのリスクが拭いきれていない。

【2024年最新】ペロブスカイト太陽電池とは?基礎知識と開発動向(企業省エネ・CO2削減の教科書)

▼有害物質が外部に放出された場合の影響評価や、代替原料での電池開発といった安全性の取り組みも進む。

ペロブスカイト太陽電池とは?メリット・デメリットと次世代太陽電池がもたらす可能性(朝日新聞SDGs ACTION!)

エキスパートの補足・見解

ペロブスカイト太陽電池が注目を集めている背景には、世界的な脱炭素の潮流を受けて再生可能エネルギーの拡大が急務となる中、日本は平地面積が少なく、太陽光発電のための物理的な適地の制約があり、その課題を打開する手段として、産官学で開発が進められてきたことがあります。

スピード感のある商用化・産業化に向けた取り組みが求められていますが、安全性リスクへの対応、明示も重要です。例えば、ペロブスカイト電池の材料に含まれる鉛は、神経、血液等への障害をもたらす毒物で、知能低下や問題行動を引き起こしかねません。

透明性のある技術開発により、早期の社会実装に一層の期待が高まっています。

記者

執筆テーマはAIやBMIのICT、移民・外国人、エネルギー。 未来を探究する学問"未来学"(Futures Studies)の国際NGO世界未来学連盟(WFSF)日本支部創設、現在電気通信大学大学院情報理工学研究科で2050年以降の世界について研究。東京外国語大学ペルシア語学科卒、元共同通信記者。 主著『生成AIの常識』(ソシム)、今年度刊行予定『未来学の世界(仮)』、『エネルギー業界大研究』、『電子部品業界大研究』、『AI・5G・IC業界大研究』(産学社)、訳書『Futures Thinking Playbook』。新潟出身。ryuta373rm[at]yahoo.co.jp

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