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あなたも当てはまればチャンスかも?職場におけるADHDの長所・短所とその真価

赤田太郎の仕事に役立つ心理学常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

みなさんこんにちは。仕事に役立つ心理学の赤田太郎です。

普段は大学教員として、また企業のカウンセリングなどを行ないながら、You Tubeインスタでこころの健康の大切さをSNSで発信しています。よろしければフォローをお願いします。

今回は、ADHDと呼ばれる発達障害の人がよく行う職場での行動から、あなたのADHD度についてどの程度当てはまるか考えてみましょう。

職場でのADHDの特徴とは?

  • 集中力がない
  • 落ち着きがない
  • よく考えずに行動してしまう
  • 衝動的にイライラしたりしやすい
  • ケアレスミスなどが多く、不注意

1.集中力がない

気が散りやすいです。何かしらの刺激が敏感に感じられることが多く、環境が目まぐるしく変わるとき、それらにいちいち気を取られてしまい、落ち着いて仕事ができません。一方で、一度集中したことに対してはそれから離れられず、他に気にしなければいけないことを忘れたりします。

2.落ち着きがない

じっとしてられません。じっとしているとイライラしてしまいます。常に何かを触っていたり、いじっていなければ落ち着けないので、周りから見て落ち着きのない人に見られてしまいます。むしろ、身体を常に動かす仕事を選ぶ方が、落ちついて仕事に取り組めるでしょう。

3.よく考えずに行動してしまう

思いつきやひらめきが得意なので、それを状況を考えることなくとっさに行ってしまいます。それが結果的に周りの人を驚かせることになります。社会人としては、その場に即した振る舞いが求められます。その場を常に考えてその場に合わせて発言しなければなりません。状況を考えずに行動するとどうしても周囲から浮いてしまいます。

4.衝動的にイライラしやすい

感情のコントロールが得意ではないので、思ったことをすぐに顔に出してしまいます。ある意味で素直だとも言えますが、相手に対する配慮を考えたときに、適切とは言えません。また、相手にとってみれば、不快な思いをするのは当然です。

5.ケアレスミスなどが多く不注意

ちょっとしたミスが多く、それが全体の印象を悪くしてしまいます。また、ちょっとしたことでも発注ミスになると取引先にも迷惑をかける事になります。そういうミスが積み重なることが多く、職場での信頼を失うことになります。

苦手な業務

以上の特徴から、緻密なデータ管理や細かいスケジュール管理が苦手になります。また、長期的な計画をたててじっくりと進められません。落ち着きがないので、行動力よりも忍耐力が試される職場では、悪目立ちしてしまうでしょう。なるべくこうした業務には関わらないほうが無難です。

得意な業務

一方で、自主的に回る営業では、持ち前の行動力が発揮されるので、その真価を発揮するでしょう。動けば動くほど落ち着くので、次々とチャレンジすることができます。また、ひらめきや企画力は独特の感性から鋭い発想が生み出されることがあります。素直な思いつきが本質をついていることもあるので、それが忖度だらけの職場の中でポジティブに働きます。

あなたは○○かも?だけど心配はいりません!

いかがでしょうか?当てはまるところはありましたか?

ADHDの人は、さまざまな特徴があり、それなりに苦労する面もあるのですが、一方で素晴らしい真価を発揮する業務もあります。このような特徴を周りの人が理解すれば、その人は苦しまなくてすみますし、周りの人もあらぬ批判をさせることができます。

そのためには、本人のADHDに対する自己理解をうながすことも必要です。お互いに理解し合う職場を創ることでより良い職場づくりを目指しましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

赤田太郎の仕事に役立つ心理学では、職場づくりで役立つ心理学をお届けします。ぜひチャンネル登録をよろしくお願いします。

またお会いしましょう!

常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

常葉大学(浜松)健康プロデュース学部心身マネジメント学科/常葉大学大学院健康科学研究科臨床心理学専攻 准教授。立命館大学/武庫川女子大学・大学院非常勤講師。働く人と家庭のメンタルヘルス・ストレス・トラウマが専門。働くみなさんにこころの健康の大切さを伝えるために、誰でもわかりやすい心理学をYouTube・Instagramで発信しています。

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