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本場インドを体験!直径60センチ超えの不思議な食べ物「ドーサ」ってどんな味?【神戸市・インダスレイ】

Hinata J.Yoshioka旅するフォト&ライター(神戸市)

驚きのビジュアル!プレートからはみ出ている長い巻物…もし「ドーサ」のことを何も知らないでお店に入り、隣の席にこれが運ばれてきたら間違いなく二度見しますよね。

今月、移転してリニューアルオープンしたばかりの「インダスレイ」は、南インド出身のお母さんが愛情を込めてつくる料理で有名なお店です。

12年前から今も変わりなくある定番メニュー「ドーサ」は、南インドでは欠かせない食べ物なのだそう。夏は50度を超える暑さの為、野菜中心の酸っぱ辛いシャバシャバのスープ系カレーと、米が主食という南インド。

それに対して北部は寒いので、バターチキンのような濃いめのカレーとナンが主流なのだそう。インド料理と言っても地域によって全然違うんですね。

ドーサの材料はお米と豆なのですが、それらをまず水でふやかしてからペースト状にして混ぜ、発酵させています。安易に粉を使うのではなく、実に手間がかかっているインダスレイのドーサ。

そうやって作るのが本場の味なのですが、神戸でそれをしているのはここだけかもというお話ですよ。味の奥に、ほんのり発酵の風味もあってとにかく味が違うのだとか。

今日は、そのドーサがセットのランチを頂きます。プレートには「サンバル (タマリンドの根菜カレー)」、「オクラとひよこ豆のトマト系カレー」が。カレーの内容は時々で違うようです。

では、長いドーサの端をちぎってカレーに浸してひと口。「オクラとひよこ豆のトマト系カレー」の酸味と辛み、そこにドーサのしっとりした食感とほのかな甘みが交わって、バランスがとっても良い。

「サンバル」のじんわりくる甘みも、辛さとちゃんと寄り添っていて味が分離していない。そして食べていて丁寧さを感じるようなカレーです。

カレー風味のじゃがいもにトマトと唐辛子のチャツネを合わせたり、アチャール(ピクルス)と生姜のチャツネ(ソース)をライスに載せたりと、色んなアレンジをして食べるのも楽しいですね。

カレーはもちろんライスとも合いますが、ドーサとの相性がとにかく抜群。ナンよりも軽いので、お腹いっぱいになっても重さがそこまで感じられません。

ドーサセットは平日昼間の人気メニューなのですが、土日にはライスではなくイドゥリ(米粉の蒸しパン)と、ワダ(揚げドーナツ)が付いてくるそう。

「夜のディナーミールスは、ラッサム(トマト、ニンニクのスープカレー)が付いていて超おすすめですよ」と教えてくれたのは、一緒に働いている家族のクレティーさん。

「ここに来てから9年間、お母さんの料理を食べ始めてからとにかく体調が良いんです。風邪もひかなくなったし」と言うクレティーさん、見るとお肌もツルツルです。(※ 身体に対する影響には個人差があります。)

キッチンを覗くと、お母さんの料理に対する愛情を知ることができます。この時はピスタチオをひとつひとつ丁寧に、ナッツカッターで潰していました。そうすることで酸化していない状態の香り高いピスタチオを楽しめるのだとか。

他にも、料理にはスパイスがホールのまま贅沢に使われていて、スパイス自体の風味がしっかりと感じられるようになっています。原価率が50パーセントになろうが、儲けよりも美味しさ優先で料理をするお母さん。

そして味だけではありません。そこまでスパイスが入っていると、栄養価も高い。実は「アーユルベーダ」の先生の資格も持っているというお母さんは、医学的なことも知った上でお料理をしています。

料理をする上で、大切にしていることは何ですか?と聞くと「食べ物は、人格を形成していく上で最も大切なもの。美味しく食べて、楽しく、健康に。皆がそうあります様にと祈りを込めて料理をしています」と答えてくれました。

今年で12年目を迎えるインダスレイ。今までの店は段差も多く、狭い為に土日は10組以上のお客さんが外待ちだったのも、リニューアルで段差もなく広くなったのでもう大丈夫ということですよ。皆さんもぜひ、お母さんに会いに行ってみませんか?

インダスレイ

インダスレイホームページ (外部リンク)
インダスレイFacebook (外部リンク)
住所:神戸市中央区元町通4丁目1-4
電話:078-945-8284 (まだ工事中で開通していません)
定休日:水曜
営業時間:11:00〜14:30 L.O.(15:00)

     17:00〜20:30 L.O.(21:00)
Google マップ

取材協力:インダスレイ

旅するフォト&ライター(神戸市)

旅なしに人生は語れない、ノマド系フォトライター。国内から世界各国まであちこち歩きまわって取材する、体当たりレポートを得意とする。趣味は美味しいもの食べ歩き、料理、音楽、ダンス、ものづくり、イベント企画などなど、気になる物には何でも手を出してしまう。南国気質で、とにかくマイペースな自由人。

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