台風15号で記録的暴風も 風速60m/sはどれだけ強いのか
危険な台風15号が日本に接近しています。JR東日本は、明日(9日)の始発から朝8時頃までの運転をすべて見合わせると発表しました。
15号の現在の(8日午後4時)中心気圧は965hPa、最大風速は40m/sで、台風のカテゴリーの中では上から3番目の「強い」勢力です。今後もこの強さを維持したまま日本に接近し、今夜(8日)遅くから明日(9日)未明にかけて、静岡県から千葉県に上陸する可能性が高くなっています。
関東史上最強の勢力での上陸か
現在のところ、最大風速40m/sで上陸する可能性が出ていますが、もしこの強さのまま関東地方に上陸するとなると、関東の観測史上最強の勢力になる可能性があるようです。
気象庁によると、観測開始以降で関東に上陸した最強の台風は、2002年の台風21号(中心気圧960hPa)、2005年11号(980hPa)、2016年9号(975hPa)で、上陸時の最大風速は35m/sでした。いずれも暴風で大規模な被害が発生し、2005年11号の際には大手携帯電話会社の基地局が停電となって、携帯電話が一時使用できなくなりました。
最大瞬間風速60m/sとはどんな風か
15号により、静岡県や関東地方では瞬間的に60m/sの風が予想されていますが、これは一体どれほどの強さなのでしょう。
60m/sは時速にすると214km/hです。これは例えばスカイダイビングの落下速度(約200km/h)や、新幹線「のぞみ」の平均速度(約220km/h)などに匹敵するほどのスピードです。
この猛烈な風のもとでは何が起こるでしょうか。
60m/sの強風は、上から4番目に強い(JEF2)竜巻の風速にも匹敵しますが、これは下記のような被害が起きるほどの強さとされています。
・鉄骨造倉庫において、屋根ふき材が浮き上がったり、飛散する。
・普通自動車(ワンボックス)や大型自動車が横転する。
・鉄筋コンクリート製の電柱が折損する。
・カーポートの骨組が傾斜したり、倒壊する。
・コンクリートブロック塀の大部分が倒壊する。
・多くの樹木が倒れる。
・墓石の棹石が転倒したり、ずれたりする。
これまでの東京の最大瞬間風速の記録は46.7m/s、横浜は48.7m/sで、50m/s以上の風は観測されたことがありません。
いま一度ベランダや庭を見まわして、物干し竿や置物など飛びそうなものを室内に入れるか、固定をするなど、暴風等への備えをなさってください。ご自分が加害者とならないよう、十分な準備をお願いします。