IVEの新曲「LOVE DIVE」 日本で1位に! 事務所が伝える"ここ聴いて~"
K-POPの6人組ガールズグループIVEの新曲「DIVE」が日本でも好反応を見せている。
今月5日に発表された2ndシングルは日本のApple Musicの週間ソングチャートで1位(2022年4月11日〜4月17日集計)に、オリコンの週間ストリーミング部門では2位となっている。21日に所属事務所のSTARSHIPエンターテインメントがプレスリリースによりこれを伝えた。
ヒットを機に、とある楽曲の楽しみ方の提案を。
"公式資料を読んでみる"
これ、かなりいい"ガイド"なのだ。韓国のK-POP界ではグループのカムバックごとに「報道資料」がメディアに配布される。
ここにかなり詳しく楽曲制作側の思いが書き込まれる。ここ、聴いてほしいんです~という案内だ。
音楽の楽しみ方、感じ取り方はファンが決めるもの。自由であるべきだ。つまり好きにすればいい。
そのいっぽうで。
楽曲が韓国語で歌われるだけに、海外のファンにとってはちょっと踏み込んだ案内があるのも悪くはない。今回もじつは公式資料ではリズ、レイ、ガウルが歌うパートについて特に「聴きどころ」と示しているのだ。
今回、4月5日に配布された韓国語の資料にはこう記してある。翻訳しつつお伝えしよう。
01. LOVE DIVE - Title
Lyrics by 서지음(ソ・ジウム)
Composed by Sophia Brennan, Elle Campbell, Nick Hahn
Arranged by Nick Hahn
中毒性のあるサビのフレーズや打楽器のサウンドが主をなすダークモダンポップジャンルの曲。
パワフルなトラックの上に低音と高音が行き交うエネルギッシュなトップラインが曲のカラフルな雰囲気を作り出し、ひとつのカラーでは表現できないIVEの多彩な魅力を、音楽というジャンルに込める。自己愛を誇示するように「主体性」という統一したメッセージを叫ぶ。
主体性。彼女たちは自分をちゃんと好きになって、自分で考え、動く女の子になろう! と伝えようとしているのだ。いわゆる「ガルクラ」の王道コンセプトだ。
起承転結に沿って雰囲気がミックスされ、パートごとにギャップ感じさせるIVE固有のカラーが強調された曲。
確かに歌詞には起承転結がある。
(起)ユジンとレイによる「네가 참 궁금해(ネガ チャム クンクメ/あなたがすごく気になる)」という歌詞で始まる。しかも「그건 너도 마찬가지(それはあなたも一緒)」と言い切る世界観。
(承)ウォニョンの歌う「Ooh-ooh, ooh-ooh 눈동자 아래로(ヌンドンチャ アレロ/瞳の奥に)」でその世界観を深める。
(転)「Narcissistic My God, I love it 서로를 비춘 밤(ソロルル ピッチュン パム/お互いを照らす夜)」で、いったん視点が「気になる相手」を見つめる1対1から、二人を客観視するものに移る。
(結)そしてサビ部分の「Ooh-ooh, ooh-ooh La-la-la-la-la-la Ooh-ooh, ooh-ooh 어서 와서(オソ ワソ/さあ)love dive」で飛び込むのだ。タイトル通りにLOVE DIVE。
さらに事務所側のリリースでは楽曲の後半部分の流れを「世界観の現れた聴きどころ」だとしている。
(クリックするとそのパートが再生されます)
リズ
'직접 들어와 두 눈으로 확인해'(チクチョプ トゥロワ ヌヌロ ファギネ)
'내 맘 가장 깊은 데로 오면 돼' (ネマム カジャンキップンデロ オミョン トゥエ)
(同)私の心の一番深いところに来たらいいのよ 直接入ってきて2つの目で確認して
ガウル
'‘망설일 시간은 3초면 되는 걸’(マンソリル シガヌン 3チョマン テヌンゴ)
(同)ためらう時間は3秒でいいってことを
レイ
원하면 감히 뛰어들어(ウォナミョン カミ トィオドゥロ)
(同)望んでいるならあえて飛び込め
相手を誘って、誘って、さあ自分から飛び込めという。この後に「숨을 참고 (スムル チャムコ/息を殺して)」飛び込むのだ。
こういった歌詞を歌う楽曲について、事務所側はこう締めくくっている。
愛する勇気があればいつでも飛び込んでみろ、という「堂々とした魅力」が主体的な歌詞に余すところなく込められている。
歌詞はまた、新しい時代の愛のキューピット像を再分析したものでもある。これに加え「Z世代のWANNA BE」であるIVEのビジュアルとパフォーマンスがよりパワーを注入している。
新しい時代のキューピット像。「LOVE DIVE」は、確かに「キミ、頑張れ~」というメッセージではなく、「さあ飛び込め」という自分自身の心の内面を歌っている。あなたも好きだって分かってる。そのうえで誘って、誘って、そして私の方から飛び込んであげるわ、と。自分からアクションを起こす女性像を描いている。しかも「DIVE」というと、パーッと弾けるイメージもあるが、この曲のサビ部分はあくまで妖艶だ。「Oh, perfect sacrifice」と歌う。完璧な生贄。仕留めてやったり、といった雰囲気。これが「Z世代のWANNA BE」モデル。そういうことだ。
(了)