出羽の山々に思いを馳せて~秋海棠の花が咲く羽黒山神社の参道を歩く~
秋海棠(しゅうかいどう)は秋の訪れを告げる花である。ちょうど今の季節、私たちの身近に咲いている花の一つだ。
栃木県宇都宮市に鎮座する羽黒山神社は秋海棠が群生している。
高い杉並木に囲まれた参道では、桃色の秋海棠がひと際色鮮やかに見える。
秋の紅葉も美しい羽黒山神社では、もう少し季節が進めば紅葉の赤い世界に変わることだろう。
羽黒山神社
羽黒山神社は毎年11月第3土曜日に開催される秋の例大祭「梵天祭」で知られる。
江戸時代中期から続く伝統ある祭りで、五穀豊穣、家内安全を願って羽黒山神社に梵天を奉納する。
御祭神は稲倉魂命(うかのみたまのみこと)。
稲の精霊を神格化した神様で、五穀豊穣の御神徳をもつ。
創建に関しては諸説あるが、今から約930年前に宇都宮城の築城に際して、出羽の羽黒山から勧請されたものであると伝えられる。
鳥居から本殿まで続く石段の参道には大きな杉の古木が立ち、その中を歩いていると、神聖な空気に包まれた出羽三山の山々を思い出す。
ハイキングにもおススメしたい羽黒山
羽黒山神社は羽黒山の山頂に鎮座する。
羽黒山は標高458.2mの低山であるが、ハイキングコースが整備され、気軽に山歩きを楽しむことができる。
一の鳥居からは約1.6kmの道のりとなり、多くの動植物が生息する羽黒山で豊かな自然を満喫しながら歩くのも良いかもしれない。
最後に
先月、出羽三山を訪れたのだが、宇都宮にも羽黒山神社があったと思い、今回訪れてみることにした。
ふとしたきっかけでご縁がつながり、参拝の機会が得られたことを嬉しく思う。
身近な神社の由来を知り、神社を包み込むような豊かな自然の中でゆったりと過ごすのも、少し涼しくなった今の季節には良いのではないだろうか。
【基本情報】
羽黒山神社
住所:栃木県宇都宮市今里町1444
アクセス:
・お車の場合
東北道「宇都宮IC」から約20分(約10km)
または東北道「上河内スマートIC」から約10分
駐車場:有
・電車の場合
JR「宇都宮駅」西口より関東バス「玉生車庫」または「今里」行きで約40分「羽黒山入口」下車、徒歩約40分
またはJR「氏家駅」西口より上河内代替バスユッピー号氏家線で20分「地域交流館」下車、徒歩約1時間
社務所受付時間:8:00~16:00