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【荒川区】荒川区歴史的名所めぐり。教科書に載っていない歴史上の有名人が眠る回向院編。

ChiMa地域ニュースサイト号外NETライター(東京都荒川区)

南千住駅近くに回向院はあります。近代的な建物ですが、深い歴史のある寺院です。

江戸時代、回向院の周りは小塚原と言われ品川の鈴ヶ森刑場、大和田刑場とともに罪人の処刑場があった所なのです。なお墨田区の回向院と区別するために小塚原回向院とも呼ばれています。

回向院は現在、街中にあるため敷地はさほど広くない寺院ですが、歴史に名を残す人物のお墓が多くあります。回向院の入口を入ると右側に史跡エリアああります。

こちらは史跡エリアのお墓の配置図です。さっそく、入ってみましょう。

如何にも古いお墓が並んでいます。この4基のお墓は全て小塚原刑場で処刑された人物のお墓です。向かって右側の拳骨の形をしたお墓は、江戸時代の任侠「腕の善三郎」のものです。怪我をした自分の腕が見苦しいと子分に自分の腕を切り落とさせたという伝説のある人物です。その隣は明治初期に悪婦と言われた「高橋お伝」のお墓。続いては江戸時代後期に大名屋敷を中心に窃盗を働いた「鼠小僧次郎吉」のお墓です。そして、同じく江戸時代後期に悪事を働いた「片岡直次郎」のお墓があります。いずれも教科書には載っていない人物です。江戸時代の回向院の周りは殺伐とした雰囲気であっただろうことが思い浮かびます。

教科書に載っている人物のお墓もあります。例えば安政の大獄でなくなった橋本左内のお墓です。

こちらは「松下村塾」で多くの若者達に影響を与えた思想家・教育者の吉田松陰のお墓です。

回向院ゆかりの人物に杉田玄白もいます。前野良沢、中川淳庵とともに小塚原刑場の刑死体の解剖に立会いました。その時、持参していたオランダの医学書「ターヘル・アナトミア」の正確さに驚き翻訳書「解体新書」を完成させました。その功績により観臓記念碑が1992年(大正11年)に建立されました。

御朱印を希望する方は寺務所でいただけます。ただし、御朱印の対応は平日のみで、土日祝は13時以降に書置きのもので対応するそうです。お昼休みは全日12時~13時です。

南千住にある小塚原回向院は深い歴史がある寺院です。

参考サイト 「解体新書」西洋医学の先駆者 小浜藩医 杉田玄白
 荒川区公式サイト/回向院

【寺社情報】
回向院
住所 東京都荒川区南千住5丁目33-13
史跡参拝時間 9時~16時30分(16時15分までに入場)
電話番号 03-3801-6962

地域ニュースサイト号外NETライター(東京都荒川区)

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