U-20女子ワールドカップ初戦当日。ヤングなでしこは世界一への強い思いを抱く(2)
いよいよ今日(13日)、パプアニューギニア(以下:PNG)でU-20女子ワールドカップが開幕し、日本は初戦のナイジェリア戦を迎える。
初戦は、現地時間の19:00(日本時間18:00)キックオフ。
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【監督・選手コメント(U-20ナイジェリア代表戦前)】
高倉麻子監督(試合前日)
ーー初戦が明日に迫りました。戦い方やメンバー構成はいかがでしょうか。
スタートの11人は、私の頭の中には(構想が)あります。大事な試合なので、ある程度、経験も考慮しました。ベースは今まで戦ったメンバーが中心になりますけれど、2、3人、新しい力も試してみたいですね。フォーメーションを含めて、変化を起こせたらと考えています。ナイジェリアの戦い方もある程度は把握していますけれど、やはり自分たちのサッカーをすることを一番に持ってこないとブレるので、選手とも話をしました。
ーー試合に向けて、どんな話をされましたか?
試合になってみないと分からない部分もあるんですが、あまりに興奮しているようだったら沈めなければいけないですし、あまりにもノッてきていなければ、お尻を叩かなければいけません。今はすごくフラットな感じで、オンとオフの切り替えをしっかりしながら、試合に向けていい感じで緊張感が高まっていると思います。
ーー攻撃面と守備面で、それぞれどんなことを狙いとして試合に臨みますか。
技術を生かしてボールも人も動いていく中で、自分達のアイデアを連続して出していくのが日本のサッカーです。攻撃では常に頭も体も休めないで、90分間戦い続けることが大事だと思います。守備面ではコンパクトな布陣をずっと保ってプレスをかけ続けたいですね。背後の(スペースを狙われる)リスクはあるんですが、相手によって変えずに、今までと変わらずぶつかっていこうと思います。
DF 乗松瑠華(キャプテン/試合前日)
ーーいよいよ初戦です。今の気持ちを聞かせてください。
試合が近づくにつれて、緊張感やドキドキする感じが高まってくるんですけれど、やっぱりワクワクした楽しみの方が強いです。こういうプレッシャーや緊張も含めて、すべてを楽しんでプレーしたいと思います。
ーー練習ではキャプテンとして練習を盛り上げていますね。
「誰がリーダーになるんだ?」と、コーチからもよく言われています。みんながそうなれたらもっといいチームになれると思うのですが、まずは自分が一番できていなきゃいけないと思っています。
ーーナイジェリアに対して注意したいことは?
一発で背後を狙う攻撃は素晴らしいものを持っているチームだと思うので、まず背後をやられないように気をつけたいです。くさびのパスに対しても、センターバックで声をかけ合いながら、できるだけ早くボールを奪って攻撃につなげたいです。
ーーこれまでに積み上げてきた部分で、試合の中で意識することは?
守備のラインコントロールは継続してやっていきたいですね。あとは、相手をフリーにさせると良いボールをどんどん配球してくるので、ファーストディフェンダーを早めに決定して、なるべく高い位置で奪いたいです。
ーー初戦の目標を聞かせてください。
短い大会期間の中で、 勢いに乗るということは重要な要素の一つだと思っています。全試合無失点が大会の目標です。また、 自分のキックで一気に展開するようなゴールにつながるプレーをして、点も取りたいです。
GK 平尾知佳(11月10日練習後)
ーー昨年と比べてこのチームはどんなところが成長したと感じますか?
元気なところは以前から変わらないんですけれど、技術面や、勝負強さはすごく成長しているなと感じています。
ーーアフリカ勢との対戦経験がありますが、ナイジェリア戦のイメージを教えてください。
(2012年の)U-17ワールドカップでガーナと試合をして、日本では絶対に飛んでこないようなボールが飛んできたり、スピードやパワーもまったく違いました。今回はそこを意識して、ポジショニングとコーチングをしっかりしたいです。
ーー大会では、どんなプレーを見せたいですか?
自分の長所であるシュートを止めることや、シュートを打たせないコーチングです。無失点で抑えて、チームに貢献したいと思います。
「ゼロ秒切り替え」というスローガンをこの2年間目標にしてきましたが、まだ出来ていないので、この大会でそれができるように頑張っていきたいと思います。
MF 杉田妃和(試合前日)
ーー明日の試合の個人的なテーマを教えてください。
大会初戦なので、いい入り方をすることです。勝ち進んでいくためにも、チームとしてもしっかり試合に入ることが大切です。
個人的には得点に絡みたいですし、真ん中のポジションで、必要とされるプレーも多いと思うので、冷静に、自分のできることをしっかりやろうと思います。
ーーナイジェリア相手に、攻撃面ではどんな狙いを持っていますか?
スピードとパワーがあるチームなので、正面からぶつかったら勝てないと思うので、日本の良さをしっかり出して、相手の良さを消せるようなサッカーができればいいですね。
ーー勝利に向けてどんなイメージを描いていますか。
初戦なので、気持ちの面ではまだ想像できないんですが、楽しみたいと思います。日本らしいパスワークの中に技術を生かした面白いサッカーができるのではないかとイメージしています。ナイジェリアは一発で取りに行ったり、蹴って走られたら追いつかないと思うので、自分の得意とする、誘い込むプレーで、スピードに乗らせないようなポジションに相手を連れて行けるように、じっくり守りたいと思います。
MF 長谷川唯(試合前日)
ーー初戦に向けた意気込みを聞かせてください。
この2年間ずっと楽しみにしてきた舞台なので、『やっと来たな』という感じです。2年半、積み上げてきた守備や多くの選手が関わる攻撃など、すべてを出しきりたいです。
ーーナイジェリアを崩すイメージはどう描いていますか。
日本らしいサッカーをすることは今までと変わらないんですけれど、その中でも相手の戦い方によって変えられるように、相手がマンツーマン(の守備)ならそれに対応してドリブルをうまく使ったり、柔軟性を見せていきたいと思います。
ーー自身のゴールへの思いを聞かせてください。
こういう舞台で点を取るということは本当に特別なことなので、積極的にゴールを狙っていきたいですが、チームのために走ることや、アシストの部分でも関わりたいと思います。
ーーナイジェリア相手に注意することは?
一発で裏を狙われたり、カウンター攻撃には気をつけたいです。(2012年の)U-17ワールドカップのアゼルバイジャン(大会)でガーナと対戦して、ボールはずっと日本が持っていたんですけれど、一発(のシュート)でやられてしまって負けた経験があります。その経験を生かして、1対1の(局面)だけでなく、チームで勝ちきれるように頑張ります。
FW 籾木結花(試合前日)
ーー初戦に向けて、今の気持ちを聞かせてください。
このチームを立ち上げてから2年半、世界一を目指してやってきました。この2年半は本当にあっという間だったというか、もっと練習したい気持ちもあって、もう来てしまったか、とも感じます。今はもう、初戦が楽しみで仕方がないです。
ーーナイジェリアに対して、どんな崩し方でゴールを決めたいですか。
ナイジェリアは、マンツーマンで守備をしてくる可能性もあります。実際にはどうなるか分からないので、試合が始まってから決めますが、もしマンツーマンの場合には1対1の勝負になるので、相手の逆を取る駆け引きで、11人全員が相手を勝れるようにしていきたいです。
ーー自身のゴールへの思いは。
もちろん、自分がゴールを決めたいという気持ちがありますけれど、やはり一番として持っているのは、チームのために貢献するというところです。あまり自分の欲を大きく出さずに、チームのために自分ができることを精一杯やりたいと思います。
ーーナイジェリア戦への意気込みを聞かせてください。
初戦はこの大会を通して必ず大事な試合になると思います。この試合で勝利できれば、勢いに乗れると思うので、必ず勝つ気持ちで勝負したいと思います。
FW 上野真実(試合前日)
ーー初戦を前に今の心境は。
初めてのワールドカップなので、緊張していますけれど、チームのために自分のプレーをしたいです。得点という形で結果を残したいですね。
ーーナイジェリアの印象は?
フィジカルが強いし、スピードも速いので、本当に難しい試合になると思うんですけれど、自分たちの細かいパスワークで十分に崩せると思うので、いろんな形で攻撃が出来たらいいですね。
ーーFWとしてどの部分を見るようにしていますか?
味方が(パスを)出せるタイミングを見て、自分からアクションをするようにしています。深い位置で(ボールを)取れたら、最初は裏を狙います。ゴールまで距離があるなら、足元でもらってもう一人のFWにスルーか、味方の状況を見ながら、もう一人の(FWの)動きにも合わせています。タイミングと、裏へ抜けるスピードの変化も重要になってくると思います。
FW 河野朱里(11月10日練習後)
ーーナイジェリア戦は、試合に出たら、どんなイメージでプレーしたいですか?
相手のサイドバックの裏が空きやすいので、ワントップだったら自分がそこのスペースでボールを受けて、起点になるプレーをしたいです。中で受ける時は、よりゴールに近い位置で受けて、いい体勢でシュートを打つイメージを練習から持つようにしています。初戦なので、チームが勢いに乗れるように、自分の力を最大限に発揮してチームに貢献したいです。
ーー今大会の具体的な目標とする数字があれば教えてください。
大会を通じて(決勝まで行けば)6試合あるので、自分としては3点4点は絶対に取らなければいけないポジションです。欲を言えば5点ぐらい取りたいです。今回は、前回(5月の遠征)よりもメンバーの競争が激しいので、限られた時間で得点するという意味では、5点が目標です。