1本約70円!昭和元年創業「戸田久餅店」さんのしょうゆだんごはひとり1本では止まらないほっとする味
お団子といえば…?と、いうと、「みたらし」「あんこ」「胡麻」など、美味しそうな意見があちこちから聞こえてくるような空耳が聞こえてくるようです。
また、お団子ともうしましても、甘いおやつというポジションに納まるだけではございません。塩気がきいたものは、軽食としても手軽に口にすることができることから愛されてきました。
岩手県は盛岡市。大きな岩から突き出た逞しい石割桜から徒歩5分程の人気店、「戸田久餅店」さんのロングセラー商品のひとつが、以前盛岡市で働いていた際に差し入れとして頻繁にいただいていた思い出の味なのです。
今回は戸田久餅店さんの「しょうゆだんご」をご紹介。
材料は実にシンプル。うるち米の粉・お醤油・塩、以上。
そして、よくよく目を凝らしてみると…あることに気が付きませんか?そう、焼き目がないのです!
つるん、としたお団子の肌は潤いを帯びていると申しますか、焼いたお団子特有のざらりと乾燥した部分がありません。それは、お団子を丸めた後、茹でてあつあつのうちにお醤油と合わせているからなのです。それだけ?と思うことなかれ。盛岡市にはこちらのタイプのしょうゆだんごが沢山ございますが、お団子の水分量やお団子の大きさ、茹で加減、混ぜ具合などで味わいは千差万別。
戸田久餅店さんのお団子は小ぶりであり、ふんわりとした第一印象と粘り気がなんとも独特。購入した夜には固くなってしまうといえども、それでもなお柔らかな歯応えとその奥に佇んでいるコシと出会えばにんまり。
お砂糖を使用していないので、お米の旨味と素朴な甘味をストレートに味わうことができるだけではなく、お団子の美味しさを再認識。お好みで七味や刻み海苔を塗したり、オーブントースターで炙ってみるなど楽しみ方も沢山!表情豊かなお団子は、気づくと3本程完食している自分がいるのです…。
戸田久餅店さんの近くには、大学病院や岩手県庁、盛岡市役所といった公共機関も集積しておりまして、「待ち時間が長くて疲れちゃったのよ~」なんて愚痴と一緒に、こういったお団子を差し入れにいただくこともしばしばありました。
お団子をひと粒頬張るたびに蘇る、誰かの笑顔と懐かしい声と共に噛みしめて。
最後までご覧いただきありがとうございました。
<戸田久餅店>
岩手県盛岡市本町通1-9-43
019-651-0712
8時~17時
定休日 第二日曜