【浜松】鍛冶町通りにある「謎の彫刻」実は深い意味があった
鍛冶町通り(正確には新川橋)の上にある謎の天使像をご存知でしょうか。以前この像について紹介しましたが、実はそれ以上に深い意味合いがあることがわかりました。普段何気なく通り過ぎているこの像に、いったいどのような意味合いがあるというのでしょうか。
謎の天使像とは
謎の天使像は、以前「旧べんがら横丁」に存在する像として紹介してきました。こちらの天使の名前は「ファータ」。
ちなみにこの天使像の説明として
■音の天使像ファータ(諸惑星)
笛を吹くファータは、メロディをかなで喜びや悲しみを表現。ドレミファの「ファ」の語源と言われている。
との記載があります。
つまり、音楽に関係する像であることがわかります。
気になるのは「ファ」が語源ということは、他の像も同じように語源があるのでしょうか。
その隣の像を見てみますと……
「ファータ」の隣に存在するこちらの像は「ソル」
■音の天使像ソル(太陽)
リズムを作る天使像。「ドレミファ」の「ソ」が語源。
ということで、「ファータ」と「ソル」は「ドレミファ」のそれぞれの語源から取られている像であることがわかります。
そしてもう一つの謎として、それぞれに惑星の意味が持たされていること。こちらのソルは「太陽」。ファータは「諸惑星」とされております。
ここまでは以前お伝えした通りで、ここからが新しい情報。
なんとこの像の他にも実は2体、この像に関連した像が存在します。
反対側に同じ音の天使像がある
実はこの「音の天使像」、なんと4体存在するのです。
写真の奥2体が「ファータ」と「ソル」そして手前の2体が今回新たに紹介する像です。
音の天使像:レギナ(月)
「ソル(太陽)」の反対側には「レギナ(月)」が存在。月と太陽で対照的ですね。詳しい説明は以下の通り。
■音の天使像レギナ(月)
貝を耳に当てるレギナは、音楽を静かに聞き味わう喜びを象徴している。
ドレミファの「レ」が語源
ということです。
そしてその右側に存在する像は……
音の天使像:ミクロコスモス(地球)
「ミクロコスモス」
という像です。反対側には「ファータ(諸惑星)」が存在し、「地球」と、「諸惑星」という対比になっております。
ここまで来るとそろそろこの像の語源がわかるわけですが、詳細を見てみますと…
■音の天使像ミクロコスモス(地球)
シンバルをたたくミクロコスモスは音楽のアクセントとしての華やかさや、節目を形成。
ドレミファの「ミ」が語源
とのことで、音楽の「レ・ミ・ファ・ソ」を語源とした合計4つの像が鍛冶町通りに存在することが明らかになりました。
では、ここで疑問となるのが、「ドレミファ」が語源であるとするのであれば、「ド」はどこに行ったのか?
もっと細かいことを言えば「ドレミファ」が語源であるとするのであれば、「ソル」は「ソ」なので、「ドレミファ」には入っていない。
気になるのは、以前紹介した「旧松菱」横にある「松菱パーキング」に存在する「謎の天使像」。実はこの像にも名前が付けられており、この像が「ド」の役割をしているのか。
謎は残るので、近辺でそれ以外の像を探してみましたところ、やはりこの像以外は見当たらない。
やはりこの4体がそれぞれ、音を奏でているという意味合いになるのでしょう。
ちなみにこれら天使像を作成したのは、彫刻家の「高橋秀幸」さん。作成日は1990年12月とされております。鍛冶町通りにある「謎の彫刻」
高橋さんは、この鍛冶町にある像以外にも、全国様々にこのような天使像を作成されているよう。
もしかしたら、この像のもう少し深い意味合いについて、高橋さんなら知っているかもしれませんね。
もちろん、アートや芸術は、「答え」などなく、人それぞれが感じたいように受け取ればよいので、皆様がおのおの感じることが大切です。