本当は怖い笑顔うつ病になりやすい人の「共通点」とは?セルフチェックに当てはまると…
こんにちは、精神科医しょうです。
うつのような症状を内面に抱えながらも、普段通りに日常生活を送っている人のことを「笑顔うつ病」といいます。正式な病名ではありませんが、笑顔でいながらもうつ症状を抱えて生活している方は意外と多くいらっしゃいます。
笑顔うつ病の人はいつも通りに過ごしているため、周りから見ても病気だと気付かれにくく、自分自身も「少し疲れているだけだろう」と病気のサインを見逃しやすいので、気づいたときには他の精神疾患を併発していたり、うつの症状が重くなってしまう危険性があります。
早期発見するためには、自分が笑顔うつ病かどうか自己チェックしてみることが大切です。
この記事では、笑顔うつ病かどうか自己チェックする方法と微笑みうつ病だった場合の対処法などについて紹介します。
笑顔うつ病の自己診断チェック
微笑みうつ病は明確な診断方法はありませんが、以下のような症状の特徴があります。
該当する項目がないかチェックしてみましょう。
- 職場や人前では普通に振る舞えるが、行くまでの道中や仕事中に虚無感がある
- 仕事は普段通りにこなせるが集中力がない
- 帰宅後は疲れ果てて何もやる気が起きない
- ちょっとしたことにエネルギーを使ってしまい、休日を楽しむことができない
- 仕事中のミスや些細なことを思い出して、落ち込んでしまう
- いつも虚無感や希死念慮がある
- 他人からは「元気」だと言われるが、落ち込んだり塞ぎ込むことが多い
- 今まで楽しんでいた趣味や娯楽が楽しめなくなった
上記のように、笑顔うつ病は周りからはなかなか気づかれにくい病気の特徴を持っています。
項目に当てはまっているからといって必ずしも笑顔うつ病だとは限りませんが、多くの人の場合、このような心身の症状が現れています。
笑顔うつ病の主な症状は?
笑顔うつ病の症状の特徴は、以下のようなものが挙げられます。
- 仕事が終わって帰宅後、強い疲労感に見舞われる
- 心から笑うことができず、無理をしている
- 辛いことがあっても人前では笑顔で誤魔化してしまう
- 一人になったときに気分が落ち込んでしまう
- 常に虚無感がある
- 慢性的な倦怠感が続いている
- 精神的に不安定な状態が続いている
- 寝ても疲れが取れていない気がする
- 食欲、睡眠欲、性欲などの三大欲求が大幅に減退している
笑顔うつ病は、心の症状だけではなく倦怠感や睡眠にも影響が現れる場合もあります。
一人になったときに気分が落ち込んだり、疲れて何もする気が起きず休日を楽しめないなどといった症状が長く続いている場合は、早めに医療機関に相談するようにしましょう。
笑顔うつ病の原因は?
笑顔うつ病は正式な医学用語ではありませんが、軽度から中度レベルのうつ病が該当するといわれています。
家庭環境のトラブルや人間関係での悩み、仕事でのストレスを引き金に微笑みうつ病を発症する人がほとんどです。
笑顔うつ病になりやすい人の特徴は、真面目で責任感が強く、他人を優先して自分を犠牲にしてしまうタイプに多いといわれています。
表面上はうつ病に見えないため、周りが気づかないうちに病気が進行してしまう恐れがあり、最悪の場合、重い精神疾患を併発して死に至るケースもあります。
このような深刻な事態を引き起こさないためにも、早期発見が非常に重要になります。
笑顔うつ病になりやすい人の特徴
悩みがあっても誰にも相談できない
悩みごとやトラブルがあっても相談することができず、自分一人で何でも解決しようとする性格の人は、微笑みうつ病になりやすいので要注意です。
周りの目を気にして自分を良く見せようとするので、他人からは大きな問題を抱えているようには見えません。
しかし、自分一人で問題を解決するのには限度があるので、気づいたときにはプレッシャーやストレスで微笑みうつ病になっていたというケースが多いです。
心身の不調があっても無理をしてしまう
心身に不調があったとしても、休んだり他の人に頼ることができず無理をしてしまう傾向がある人も注意が必要です。
風邪をひいて体調が悪いのに、「自分しかこの仕事はできないから休めない」「休んだら周りに迷惑がかかるかもしれない」と無理をして出社をしたことはありませんか?
人前では頑張ってしまう、弱さを見せたくないという人も微笑みうつ病を発症しやすいので気をつけた方が良いでしょう。
何事にも真面目で手を抜くことができない
何事に対しても真面目で手を抜くことができない性格の人は、常に気を張っている状態であることが多いです。
どのような内容の仕事でも手を抜かずに全力で取り組んでしまうため、途中で息切れを起こしてしまうことも。
また、このような性格を持つ人は完璧主義の傾向もあります。
自分に厳しく、一つの物事にこだわってしまう人は他の人よりもストレスを受けやすいため、微笑みうつ病になりやすいです。
笑顔うつ病になったときの対処法は?
医療機関でカウンセリングを受ける
笑顔うつ病の症状が1〜2週間以上続いている場合は、なるべく早めに精神科や心療内科、メンタルクリニックなどの医療機関を受診するようにしましょう。
これまで精神科や心療内科を受診したことがない場合、不安や抵抗を感じるかもしれませんが、早期発見が重要になりますので勇気を出してカウンセリングを受けてください。
どのような症状に悩んでいるのか、その症状はいつ頃からあるのかなど質問を受けることになるので、口頭でうまく説明できない場合は自分の症状についてあらかじめメモをしておくと良いでしょう。
ゆっくり休養をとる
十分な休養の期間をとって、心と体を休ませることはうつ病の治療において最初の第一歩になります。
そして、家庭や職場で受けているストレスを軽減させるためにも、少しずつ環境を調整していきましょう。
仕事によっては、まとまった休みを取ることが難しい場合もあるでしょう。
しかし、自分の心と体を守ることが一番大切なことなので、短時間勤務にしてもらったり部署内の配置を変えてもらうなど休める工夫をしましょう。
笑顔うつ病になりやすい人の特徴として、真面目で責任感が強く、自分に厳しい性格の人が多いので、休むことに対して罪悪感を覚えるかもしれません。
しかし、焦らずにゆっくりと休養をとって、無理なく自分のできることをする環境を作ることが回復の近道となるので、まずは休むことに専念してください。
気分転換の方法を見つける
気分転換の方法を見つけて実践することも、微笑みうつ病の改善に効果的です。
心臓の負担にならない程度の軽いジョギングやウォーキング、サイクリング、ダンスなどがおすすめです。
有酸素運動は心の安定を図るためのセロトニンの分泌を促すことが分かっているので、微笑みうつ病の改善や予防が期待できるでしょう。
なるべく継続して運動を行うことが大切なので、決まった曜日に体を動かすなど習慣化するようにしましょう。
まとめ
笑顔うつ病はその特性から「普段通りに仕事をこなすことができているし、笑っているからうつではない」という風に見なされてしまうので、なかなか周りからの理解を得ることができず、一人で悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
しかし、心の異変を感じているのにも関わらず「自分は大丈夫」だと病気のサインを見逃してしまうと、あとからうつの症状が重くなったり別の精神疾患を併発してしまう恐れがあるので注意が必要です。
症状が1〜2週間以上長く続いているのであれば、心療内科や精神科などの専門の医療機関でカウンセリングを受けた方が良いでしょう。
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