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今シーズンのNPBで「開幕バースデー本塁打」のチャンスがあるのは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
クリスチャン・ビヤヌエバ May 15, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 通常であれば、3月生まれか4月生まれでないと、開幕戦と誕生日が重なることはない。けれども、今シーズンは違う。このままいけば、6月19日に開幕する。

 各球団の支配下選手と育成選手のうち、6月19日に生まれたのは、岩崎優(阪神タイガース)とクリスチャン・ビヤヌエバ(北海道日本ハムファイターズ)の2人だ。日本とメキシコの違いはあるものの、どちらも1991年生まれ。今年で29歳となる。

 もっとも、開幕バースデー本塁打は、岩崎もビヤヌエバもまず打てない。

 リリーフとして投げる岩崎は、打席に立つ機会すら皆無に近い。過去3シーズンは計2打席。2017年が0打席、2018年と2019年は1打席ずつだった。その前を含めても、ホームランを打ったことはない。岩崎の場合、あるとすれば、開幕バースデー白星や開幕バースデー・セーブだろう。

 一方、ビヤヌエバは、読売ジャイアンツでプレーした昨シーズンこそ202打数で8本塁打ながら、2018年はサンディエゴ・パドレスで110試合に出場し、351打数で20本のホームランを打った。最初の2ヵ月は166打数で15本塁打、11.1打数に1本のハイペースだった。ただ、こちらは開幕戦に出場できそうにない。北海道日本ハムの発表によると、5月27日に虫垂炎の手術を受け、試合に復帰するまで約4週間かかる見通しだという。

 なお、開幕6カード中、中日ドラゴンズ対東京ヤクルトスワローズと広島東洋カープ対横浜DeNAベイスターズの2カードは、開催されるのが神宮球場と横浜スタジアムなので、雨によって開幕がずれ込む可能性もある。だが、この4球団に、6月20日が誕生日の選手は不在。6月21日生まれも、広島東洋のリリーフ投手、高橋樹也しかいない。6月22日には、昨年のドラフトで中日に入団した石川昂弥が誕生日を迎えるが、一軍入りを果たしても、本来は予備日であるこの日が開幕戦になるのは、それまでに3日続けて順延された場合だけだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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