【英会話】カサブランカみたいなそんな話が好きなんだよ でsuchを使ったら変な顔。どこがおかしい?
20年ほど仕事で英語を話していますが、慣れないことを言おうとすると一瞬詰まったり、日本語を直訳したりすることが、まだまだあります。
そんな私の失敗英語や、今も私の周りで起こっている失敗英語を多少脚色も加えて、ご披露したいと思います。今回は、読むと自然な英語を得られるお得なエッセイです。
みんな、そんな話が好きなんだよ
このあいだ仕事の合間にRichと雑談していたら、映画の話になりました。最近は好みの映画の公開が結構あって、映画館にちょくちょく行ってるんです。「シン・仮面ライダー」や、「君たちはどう生きるか」なんて、面白くて2回3回も観ちゃうって話をしていたら、Richが子供のころ好きだった映画は? って訊(き)いてきた。
「スターウォーズ」か? 「ガンダム」か? といろいろ悩んだんですが、思いついたのは「カサブランカ」。子どものころ観て以来、大人になっても何回も観てる。間違いなく好きな映画です。そこで、
I really prefer Casablanca. (カサブランカだね)
って、言ったんですが、ちょっと気恥しい。今どきハードボイルドでロマンティックなメロドラマなんて流行りませんからね。なんで、照れ隠しにこう続ける、
Everyone prefers such a film all in all. (なんだかんだ言って、みんなそんな話が好きなんだよ)
そしたら、Richがにやり。その言い方でもいいけど、ちょっと変だよとのこと。
みなさん、私が言った英語、どこがおかしいか気づかれたでしょうか?
Richのヒントは、より具体的にということ。
この文のどこがふわっとしているかをよく考えると、そんな話 のところがふわっとしている。そこを具体的にしないといけないわけです。なので、
Everyone prefers such a romantic film all in all. (なんだかんだ言って、みんなそんなロマンティックな話が好きなんだよ)
と言うと、Richはニンマリ、自然な英語だとほめられました。もちろん、そのあとに、へぇ~、徳さんってロマンチストなんだっていじられましたけど。
我々Native Japanese Speakerはあんな・そんな・こんなと言いたいときに、such を使うだけで、続く具体的な内容は相手に任せていいと思っていますが、Native English Speakerは具体的な内容がないと居心地が悪いようです。such だけで済ませずに、そんなロマンティックな話と、堂々と自分の意見を伝えてください。わたしみたいに相手にいじられても責任は持てませんが。
と、こんな感じで、Native English Speakerたちとの英語やカルチャーギャップのお話をご披露したいと思っております。
お気に召しましたら是非ともごひいき(フォロー)くださいますようお願い申し上げます。
イラスト 大橋啓子