東京地方に木枯らし1号の可能性、10月の木枯らし1号は寒い冬になる?
木枯らし1号とは?
秋から冬へと移り変わる時期に、初めて吹く強い北よりの風のことを言います。
気象庁からは、東京地方と近畿地方で、このような北風が吹いた時にお知らせとして発表されますが、東京地方での木枯らし1号の発表の基準は以下の通りとなっています。
●期間は10月半ばから11月末までの間。
●気圧配置が西高東低の冬型となって、季節風が吹くこと。
●東京における風向が西北西~北である。
●東京における最大風速が、おおむね風力5(風速8メートル/秒)以上である。
最大風速とは、10分間の平均風速の最大値を表し、風速8メートルとは大きな木がゆさゆさ揺れるような強い風と言われます。
では、実際に木枯らし1号が吹いた日の東京のデータをみてみましょう。
2011年と2012年は最大風速が8メートル未満でも発表されているように、風の強さに関しては基準を下回っていても発表されることがあります。
つまり上記の事項を基本として総合的に判断して発表するということになっています。
あす25日の最大風速は東京で7メートル前後の予想
さて、あすは東京地方で木枯らし1号の可能性はどれ位あるでしょうか?
期間、気圧配置ともに問題ありません。風向も北~北西の風となるため、あとはどれ位の最大風速を観測するかにかかっていると思います。
きょう午後発表された数値予報による計算結果では、東京(北の丸)の最大風速は7メートル前後の予想。ですから、五分五分と言ったところでしょう。
ちなみに、北風は寒冷前線が通過し終わる未明から強まりだし、最も強まるのはあす日中。日が暮れると風が弱まってくるため、夕方までに吹かなければ、次回に持ち越しということになりそうです。
木枯らし1号が早いと冬らしい冬になる?
1951年~2014年までで木枯らし1号が発表された回数は60回です。これは4回吹いていない年があるためです。
この60回の内、10月の木枯らし1号は20回、11月の木枯らし1号は40回で、平均すると11月7日~8日頃となり、ちょうど立冬の頃になるとも言われています。
では、木枯らし1号が吹いた月とその後訪れる東日本の冬に注目してみましょう。
●10月の木枯らし1号20回
(寒冬5回25%、並冬11回55%、暖冬4回20%)
●11月の木枯らし1号40回
(寒冬16回40%、並冬9回23%、暖冬15回37%)
このデータをどうみるかは微妙なところだと思います。
ただ、寒冬と並冬を合わせて冬らしい冬と考えれば、その確率は10月に吹いた時80%、11月に吹いた時63%となりますので、木枯らし1号が早めに吹けば冬らしい冬になりやすいということが言えるでしょうか。
ちなみに気象庁の予想だと、現在発生しているエルニーニョ現象の影響で、この冬は東日本や西日本を中心に暖冬傾向が鮮明となっています。