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番狂わせのチャンスはUAEに学べ

杉山茂樹スポーツライター
対UAE。第1戦のホーム戦で、日本は1−2で敗れている。(写真:つのだよしお/アフロ)

決戦が迫ってきた。勝てば、3位以内(プレイオフ進出圏内)の目処が立つが、敗れれば、W杯出場に黄色信号が灯る。UAEとのアウェイ戦。

昨年9月、埼玉で行われたホーム戦では1−2で敗れている。本田のゴールで先制したが、逆転負け。UAEに対しては、2015年1月に開催されたアジアカップでも延長PKではあるが、敗れている。

2連敗中だ。韓国、豪州、イラン、サウジではない。アジアで強豪の部類に入らないUAEに対してだ。これは事件だ。日本の弱体化を示す事象にも見えるが、苦手なタイプであることも確かだ。

10番を背負うO・アブドゥルラフマン等、UAEの何人かの選手は、かなり巧い。日本人選手にはない、モダンと言いたくなる斬新なテクニックがある。目の当たりにした日本選手は、素直に驚いていた。

スタンドから、その様子が鮮明になったわけではない。あくまでも気配を察したに過ぎないが、「コイツら巧いじゃん」と、精神的に遅れを招き、後手を踏んでいたように見えた。

日本には少なくとも、ボール操作術に関してはアジアでナンバーワンだとの自負がある。豪州、韓国、イラン、サウジといったアジアの強豪にも、その点で劣ることはないと。そのプライドを、格下UAEに傷つけられてしまった。面白い話ではない。そのストレスが、ピッチの選手から伝わってくるのだ。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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