Yahoo!ニュース

不安障害になりやすい人の「共通点」ならないためのポイントとは!?

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは。精神科医しょうです。

不安や悩み事で頭の中がいっぱいになってしまったり、緊張や恐怖によって体調を崩してしまうことはありませんか?

『不安障害』は強い不安によって心や身体に症状が現れ、日常生活や社会生活に支障が出る心の病気です。

不安障害は誰にでも起こり得る病気であり、ストレスや何らかの出来事をきっかけとして発症します。

今回の記事では、不安障害の症状、なりやすい人の特徴、日常面や仕事面で気をつけることについて紹介します。

不安障害の症状

不安障害とは不安の感情が強まりすぎた結果、心身に症状が現れる病気です。

症状が強い場合、不安の症状を避けるために突然会社に行かなくなったり、電車や人混みを避けるようになるなど、外出や人に会うことに対してだんだん消極的になっていきます。

そのため、人間関係や学業、仕事などに大きな影響が出てしまい、悩んでいる患者さんがとても多いです。

不安障害の症状の出方や、症状が強く出る場面は人によって異なります。

不安障害は症状によって、パニック障害、社会不安障害、強迫性障害、全般性不安障害に分類することができます。

不安障害になりやすい人

心配性・神経質

もともと心配性・神経質な人は不安障害になりやすいと考えられています。

些細なことを気にしてしまう、一つの出来事について長時間考え込んでしまう、絶対に大丈夫だとわかっている場面でも不安になってしまう人は注意が必要でしょう。

また、細かいことをいちいち気にしてしまう、周囲からすると何でもないことに対して度を超えて反応してしまう神経質な性格の人は、なかなか気が休まらないため、不安障害を発症しやすい可能性があります。

細かいことに拘ってしまい、問題が解決しないとナーバスな状態に陥ってしまう傾向があります。

完璧主義の傾向がある

完璧主義の傾向がある人は、自分や周囲に対して求めるハードルが高く、そのハードルをクリアできないと心を病んでしまうことがあります。

理想が高く、失敗を恐れるため、何かを始める際にも恐怖や不安を感じることが多いです。

「0か1」かの極端な思考に陥りやすく、自分の思い描いた通りにできなければ意味がないと思い込んでしまいがちです。

このようなことから完璧主義の人はストレスを溜め込みやすく、不安障害を発症するリスクが高いと言えます。

繊細・過敏性を持っている

繊細で過敏な人は、不安障害などの精神的な病気にかかりやすい可能性があります。

環境の変化が苦手、周囲の人に影響されやすい、ちょっとした物音にも過敏に反応してしまう、普通に暮らしているだけなのに疲れやすいという人は注意が必要でしょう。

特にHSPと呼ばれている「繊細な人」は、小さなことに対しても過剰に反応してしまうため、他の人よりもストレスや疲れを溜め込みやすい傾向があります。

周囲の人になかなか悩みを共感してもらうのが難しく、生きづらさを感じている人も多いです。

ストレスを溜め込みやすい

ストレス耐性が低い、ストレスを解消できず溜め込んでしまう、ストレスで体調を崩しやすい人は不安障害を発症する恐れがあります。

ストレスを溜め込みやすい人は、人と自分を比べて落ち込んだり、些細なことが目についてイライラしやすかったり、自分の感情を抑制して我慢することが多い傾向があります。

また、自分なりのストレスの解消法を持っていない、気持ちの切り替えがうまくできない人も、不安障害を発症する可能性が高いので注意しましょう。

不安障害にならないために気をつけるポイント

日常生活で気をつける点

不安障害にならないために、日常生活では規則正しい生活を心がけるようにしましょう。

夜ふかしや栄養バランスが偏った食事、運動不足など乱れた生活をしていると、心身に負担がかかり、ストレスや疲れを溜め込んでしまう可能性があります。

なるべく早寝早起きをする、バランスのいい食事をする、適度な運動をすることを意識しましょう。

また、カフェ巡りや読書、アロマなどリラックスできる趣味を持つことも大切です。

そのほかにも、日々さまざまな情報が流れているSNSは疲労やストレスの原因にもなるので時間を決めて利用するか、アプリを削除するなど対策するようにしましょう。

仕事面で気をつける点

仕事をしていると緊張や不安、ストレスがつきものです。

通勤や大事な会議、職場での人間関係、仕事の責任など大きな心の負担になっている人も多いのではないでしょうか。

不安やストレスを溜めないためにも、以下の点を心がけるようにしてください。

・仕事量が多いときは同僚や上司に相談して調整してもらう

・頼み事を無理に引き受けない

・体調や気分が優れないときは飲み会などの集まりに参加しない

・できないことはNOと言う

・職場の人と必要以上に交流しない

また、満員の通勤電車に苦痛を感じる人もいるでしょう。

特にパニック障害や社会不安障害の人は、電車などの公共機関を利用するときに精神的苦痛を感じて震えたり発汗したりすることがあります。

仕事でどうしても電車に乗らなければならないときは、いつもより早めに出て、目的地の一駅前で降りて軽く歩いてみるようにしましょう。

ウォーキングのような運動は、セロトニンなどのホルモンの分泌を促してくれるのでストレスをコントロールしてくれます。

朝早い時間に起きて、通勤前に軽いジョギングやストレッチをして身体を動かしておくこともおすすめです。

まとめ

不安障害の強すぎる不安は、自分だけで解消しようとしてもうまくいかないことが多く、うつ病を併発してしまう恐れがあるので注意が必要です。

不安障害かもしれないと思ったときは、医師に症状を相談の上、適切な薬物治療やカウンセリングを受けることによって不安を少しずつ取り除いていくことが大切です。

症状をそのままにせずに、お近くの精神科や心療内科を受診しましょう。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?

「他人の顔色ばかりみてクタクタ」

「自分の意思で生きられない」

「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」

そんな他人軸に悩むあなたは私のブログ(外部リンク)をチェックしてくださいね。

あなたが「自分軸で気楽に生きられるようになる」ことを応援しています♪

精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

精神科医しょうの最近の記事