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大谷翔平のMVPは20倍、サイ・ヤング賞はダルビッシュが12倍で、マエケンが17倍の予想

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
今季のサイ・ヤング賞予想で12倍の倍率がついたダルビッシュ有(撮影:三尾圭)

 オンライン・スポーツベッティングの大手企業で、2020年にはナスダックに上場した「ドラフト・キングズ」社は、多種多様な賭け事をユーザーに提供している。

 メジャーリーグの場合だと各試合の勝敗はもちろんのこと、シーズン開幕直前のこの時期は優勝チーム予想や個人賞の予想が人気が高い。

 そこで、日本人選手を中心に、気になる個人賞の倍率を見てみたい。

ア・リーグMVP

 ガチガチの大本命はMVPに3度輝き、9年連続でMVP投票5位以内のマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンゼルス)で配当倍率は2.25倍。トラウト以外に12.0倍未満の選手はいないことからも、トラウトが圧倒的な大本命に推されていることが分かる。

 トラウトに次ぐ2位に選ばれたのは12.0倍の3選手で、アレックス・ブレグマン(ヒューストン・アストロズ)、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)、ホセ・ラミレス(クリーブランド・インディアンス)が並んだ。

 トラウトのチームメイトのアンソニー・レンドーンと、オークランド・アスレチックスのマット・チャップマンが15.0倍で続く。

 そして次に名前が挙がったのが、二刀流選手でオープン戦から絶好調な大谷翔平(エンゼルス)で、倍率は20.0倍。大谷は、昨季のMVPに選ばれたホセ・アブレイユ(シカゴ・ホワイトソックス、25.0倍)や、昨季のMVP投票で3位だったDJ・ラメイユ(ヤンキース、33.0倍)、2017年のMVP選手であるホセ・アルトゥーベ(アストロズ)よりもMVPに選ばれる可能性が高いと予想されている。

 近年のMVP投票は選手の貢献度を総合的に示す指標のWARが最重要視されており、WARが8.0を超えられればMVPの可能性は高まる。二刀流の大谷は規定打席に到達するのにも苦労しそうだが、投打でそれぞれWAR4.0、合わせて8.0ならば可能性は出てくる。

二刀流選手の大谷翔平がMVPに選ばれれば、メジャーの歴史に残る選手となる(写真:三尾圭)
二刀流選手の大谷翔平がMVPに選ばれれば、メジャーの歴史に残る選手となる(写真:三尾圭)

ナ・リーグMVP

 トラウトという大本命がいるアメリカン・リーグとは異なり、ナショナル・リーグのMVP争いは大混戦になると予想されている。

 昨季のMVP投票2位だったムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)と、5位だったフアン・ソト(ワシントン・ナショナルズ)が7.5倍でトップに並び、8.0倍のロナルド・アクーニャ(アトランタ・ブレーブス)とコディ・ベリンジャー(ドジャース)、8.5倍のフェルナンド・タティースJr.(サンディエゴ・パドレス)が僅差で追いかける5選手の争いとなりそうだ。

今季、ベッツがMVPに選ばれれば、メジャー史上2人目となる両リーグでのMVP受賞選手となる(写真:三尾圭)
今季、ベッツがMVPに選ばれれば、メジャー史上2人目となる両リーグでのMVP受賞選手となる(写真:三尾圭)

ア・リーグ サイ・ヤング賞

 3.5倍のゲリット・コール(ヤンキース)、4.0倍のシェーン・ビーバー(インディアンス)、4.5倍のルーカス・ジオリト(ホワイトソックス)の三つ巴の争いになりそうなのがアメリカン・リーグのサイ・ヤング賞レース。

 9.5倍のタイラー・グラスノー(タンパベイ・レイズ)、13.0倍の柳賢振(トロント・ブルージェイズ)、17.0倍の前田健太(ミネソタ・ツインズ)、ホセ・ベリオス(ツインズ)、ランス・リン(ホワイトソックス)の3投手、そして18.0倍のコリー・グルーバー(ヤンキース)が第2グループを形成する。

 ちなみに大谷は40.0倍で、これはチームメイトで昨季のサイ・ヤング賞投票で9位だったディラン・バンディと同じ倍率だ。

昨季はビーバーに次いでサイ・ヤング賞投票で2位に入った前田健太(写真:三尾圭)
昨季はビーバーに次いでサイ・ヤング賞投票で2位に入った前田健太(写真:三尾圭)

ナ・リーグ サイ・ヤング賞

 過去3年連続でサイ・ヤング賞の投票で3位以内に入り、2度獲得しているジェイコブ・デグロム(ニューヨーク・メッツ)が4.25倍で頭一つ分抜け出ているが、その後ろを昨季のサイ・ヤング賞投手のトレバー・バウアー(ドジャース、7.0倍)、サイ・ヤング賞に3度選ばれているマックス・シャーザー(ナショナルズ、9.5倍)、ウォーカー・ビューラー(ドジャース、10.0倍)が追いかける。

 昨季の投票で2位だったダルビッシュ有(パドレス)は新しくチームメイトになったブレイク・スネルと同じ12.0倍。フィラデルフィア・フィリーズのアーロン・ノラも同じく12.0倍だ。

強力打線のパドレスに移籍して、自己初となる20勝も狙えるダルビッシュ有(写真:三尾圭)
強力打線のパドレスに移籍して、自己初となる20勝も狙えるダルビッシュ有(写真:三尾圭)

日本人選手の受賞はなるか?

 昨季はマエケンとダルビッシュがそれぞれのリーグでサイ・ヤング賞投票2位と大健闘したが、サイ・ヤング賞に選ばれた日本人投手はまだいない。今季こそ日本人投手がメジャー最高の栄誉を手にできるか?

 そして、大谷はイチロー(当時シアトル・マリナーズ)に続く、日本人選手2人目のMVPに選ばれるか?

 注目の2021年シーズンは4月1日(日本時間2日)に開幕して、2年ぶりに162試合をフルに戦うシーズンとなる。

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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