Jリーグの2024年の観客動員数を集計してみた
明治安田Jリーグの2024年シーズンのリーグ戦日程が終了した。リーグ戦に限定した観客動員数をひとつの指標として、今年のJリーグを振り返ってみたい。
まずはJ1リーグの動員数を見てみよう(以下、データの出典元:J.LEAGUE Data Site、表は筆者作成)。
J1リーグの平均観客数は昨年比7.2%増
J1全体では、昨シーズンと比べて平均観客動員数が7.2%増えて20,355人となり、2万人の大台に乗せてきた。コロナ禍前の2019年のJ1平均が20,751人。最高値の更新とまではいかなかったが、コロナ禍前の水準に戻してきたのは一定の評価をしていいだろう。
クラブ別に見ていくと、前年比増となったのが全体の70%(14/20)。J1のクラブ数が2つ増えて、平日開催比率が増えたのにもかかわらず、この数字は立派だ。
上昇率トップ3は東京V、町田、広島となった。特に広島は新たに建設されたスタジアムの効果が絶大だったと言えるだろう。
J2とJ3ともに昨年比二桁アップ
続いてJ2リーグ。
J2の平均動員数は去年と比較して、11.1%アップとなった。前年比減となったのはたったの3クラブで、全体の85%のクラブが昨年より観客数を増やしてきた。
特にJ2優勝を果たした清水はJ2リーグながら平均観客数が17,750人となり、この数字はJリーグ全体でも13位に食い込む値となった。
長崎は新スタジアムが10月に開業。今季の新スタジアムでのホーム戦は4試合のみで、まだ効果は限定的だが、来季は更に数字を伸ばしてくるだろう。
J3は、観客動員数の平均が12.5%増えた。
20クラブ中、昨年より平均観客数を増やしたのは15クラブ。J1、J2のクラブと比較するとまだ規模は小さいが、着実に右肩上がりで成長しているクラブが多い印象だ。
J1、J2、J3全体での平均観客数は18.5%アップ
最後に60チーム全体の表を作成した(平均観客数の順で並び替えてみた)。
まずは1位から30位まで。
続いて31位から60位まで。
J1、J2、J3全体の観客動員数平均は昨年比で18.5%増となった。
全60クラブ中、去年より平均観客数を増やしたのは46チーム。実にJリーグ全体の77%のクラブが昨年より観客数を増やしてきた。
COVID-19が日本国内で2類相当から5類感染症という位置付けに変わったのが2023年5月。それから1年半が過ぎて、段々と「コロナショック」の影響が薄らいできたと言えるのではないだろうか。
来季以降、Jリーグ本体や各クラブが更なる観客動員に向けて、どんな新施策を打ち出してくるか、注目していきたい。